研究課題/領域番号 |
23K06143
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 長浜バイオ大学 |
研究代表者 |
堀部 智久 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (20467468)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 分子シャペロン / 生物発光 / 薬剤評価 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、下記の項目について明らかにし、プロテインジスルフィドイソメラーゼ(PDI)関連タンパク質の生体内発現様式を指標とすることの有用性および、新たな生殖発生毒性試験を含む薬剤評価系構築の可能性を提示する予定である。 ①各PDI関連タンパク質の発生段階における生体内発現様式 ②PDI関連タンパク質の発生過程での発現様式の変化 ③薬剤(化合物)添加による発現機構への影響 ④PDI関連タンパク質の生体内発現量の変化を指標とした薬剤評価の有用性
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研究実績の概要 |
本研究では、ゲノム編集技術により作出されたホタルルシフェラーゼ(fLuc)および、緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子をノックインしたメダカを用いて、蛍光観察および、発光顕微鏡を用いた一細胞レベルでのイメージング手法により、プロテインジスルフィドイソメラーゼ(PDI)およびPDI関連タンパク質の生体内発現機構の解析を行う。さらに、薬剤添加による発生段階でのこれらタンパク質の発現様式への影響を調べることで、PDIおよびPDI関連タンパク質の生体内発現様式を指標とすることの有用性および、新たな生殖発生毒性試験を含む薬剤評価系構築の可能性を提示することを目的としている。 R5(2023)年度は、主に下記の研究内容を行った。 PDIおよびPDI関連タンパク質の発生段階における発現様式 PDIおよびPDI関連タンパク質(PDI、P5、PDIRおよび、TMX)遺伝子の下流にfLuc-GFP遺伝子をノックインしたメダカをwild typeと掛け合わせてヘテロノックイン個体(KI/WT)として系統維持を行うと共に、これら個体から得られたヘテロノックイン受精卵(KI/WT)を用いて、蛍光および発光の観察、定量を行い、各種タンパク質の発生段階における発現様式を確認した。蛍光によりヘテロノックイン受精卵の選抜を行い、蛍光強度が弱いノックイン個体に対しては、孵化後、成長させた段階で、PCRによるジェノタイピングにより選抜を行った。これらヘテロノックイン受精卵を用いた解析の結果、各種タンパク質の発現量が発生段階で異なることが確認された。また、発生初期と後期において、発現様式の変化も見受けられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
R5(2023)年度に予定していたfLuc-GFPノックインメダカを用いて、PDI関連タンパク質の発生段階におけるおおよその発現様式を確認することができ、観察を行ったこれらタンパク質の発現様式において、明確な差異が見受けられる結果が得られている。また、成魚を用いた、主要臓器の発現様式も確認が進んでいるため、ここまで、概ね順調に進行していると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、ノックインメダカの受精卵を用いた発生段階におけるPDIおよびPDI関連タンパク質の発現様式を蛍光および生物発光により観察、定量を行い、各タンパク質の発現様式を調べると共に、成魚においては、発現が見られた主要臓器の性差(オス、メスでの発現量の差異)、老若(若いメダカと老いたメダカ)の発現様式を調べていく予定である。また、発現様式が確認できた個体に対しては、受精卵を用いた薬剤処理時における発現様式への影響も検討していく予定である。
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