研究課題/領域番号 |
23K06153
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
森本 達也 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (50390779)
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研究分担者 |
砂川 陽一 静岡県立大学, 薬学部, 講師 (30466297)
浜辺 俊秀 静岡県立大学, 薬学部, 助教 (90963314)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | GATA4 / ホモ多量体化 / 心不全 / ノックインマウス / 心筋細胞肥大 / 心肥大 / 多量体形成 / 治療薬 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は心筋特異的転写因子GATA4が培養細胞内でホモ多量体を形成すること、その多量体化にはp300のヒストンアセチル化酵素(HAT)活性が関与し、転写活性を制御していることを見出した(Int J Mol Sci. 2022)。しかしながら、心筋細胞肥大や心不全発症時にGATA4がホモ多量体を形成しているかどうかは明らかではない。そこで本研究の目的は、生体内でGATA4がホモ多量体を形成しているかどうかを検討し、その多量体形成の阻害が心不全の新しい治療ターゲットとなるかどうかを検討することである。
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研究実績の概要 |
心不全の発症において、種々の遺伝子発現が変化することが報告されている。我々は心筋特異的転写因子GATA4が培養細胞内でホモ多量体を形成すること、その多量体化にはp300のヒストンアセチル化酵素(HAT)活性が関与し、転写活性を制御していることを見出した(Int J Mol Sci. 2022)。しかしながら、心筋細胞肥大や心不全発症時にGATA4がホモ多量体を形成しているかどうかは明らかではない。そこで本研究の目的は、生体内でGATA4がホモ多量体を形成しているかどうかを検討し、その多量体形成の阻害が心不全の新しい治療ターゲットとなるかどうかを検討することである。 内在性のGATA4の多量体化をみるには、GATA4抗体でIP後にWB法を施行しても、IPしたGATA4そのものか結合したGATA4かを区別することは難しい。またIPしたGATA4を高速液体クロマトグラフで分子量を測定しても GATA4には多くの結合蛋白があるため、分子量で判断することはできない。また、心臓特異的にGATA4を過剰発現すると心不全を呈するため(J Biol Chem. 2001;276(32):30245-53)、心不全発症にGATA4の多量体化が関与しているかの判断が難しい。そこで今回、GATA4のC末端側に3×FLAGタグのついたノックインマウス(3×FLAG-GATA4)及び3×mycタグのついたノックインマウス(3×myc-GATA4)を作成することにした。3×FLAG-GATAノックインマウス及び3×myc-GATA4ノックインマウスの作成に関しては、共同研究先である国立遺伝学研究所・マウス開発研究室・小出 剛准教授に作成をしていただいた。それぞれのマウスの心臓からmRNA及びタンパク質を抽出し、3×FLAG-GATA4及び3×myc-GATA4の発現を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画が妥当であったため、実験は順調に進んでいると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
3×FLAG-GATA4ノックインマウスと3×myc-GATA4ノックインマウスをかけわせ、3×FLAG-GATA4及び3×myc-GATA4を発現するマウスを作成する。このマウスに大動脈縮窄手術や心筋梗塞手術を行い、心不全を発症させ、GATA4の多量体化が増加するかを検討する。さらには、培養細胞を用いて、この多量体化を阻害する化合物のスクリーニングを行い、阻害する化合物を心不全モデルマウスに投与し、心不全が改善するかを検討する。本研究により、心不全発症においてGATA4の多量体化の機能的役割が明らかとなり、画期的な治療法の創製につながることが期待される。
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