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腫瘍組織内自然免疫細胞を利用した治療抵抗性腫瘍に対する治療戦略の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K06154
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47040:薬理学関連
研究機関大阪公立大学

研究代表者

松永 慎司  大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (30704910)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード低酸素誘導因子 / 腫瘍 / 自然免疫 / 腫瘍微小環境
研究開始時の研究の概要

腫瘍組織内は脆弱な血管が不規則に走行し血流に乏しい。そのため、低酸素、低栄養であるとともに薬物送達も悪い組織環境である。申請者はマウス腫瘍移植モデルにおいてプロリン水酸化酵素阻害薬(PHi) を投与すると腫瘍内血管の新生・再構築が生じることにより腫瘍組織環境が改変されること、また、PHiは直接的に腫瘍内マクロファージ(MΦ) を活性化し、腫瘍増大を抑制することを明らかにしてきた。しかし、なぜ、腫瘍増大に寄与するとされるMΦがPHiの投与により腫瘍抑制的に変化するのか、その詳細な分子機序は不明である。本研究はPHiにより腫瘍内MΦに生じる腫瘍抑制作用の詳細機序を明らかにすることである。

研究実績の概要

本研究はプロリン水酸化酵素阻害剤(PHi)により腫瘍内MΦに生じる腫瘍抑制作用の詳細機序を明らかにすることを目的としている。本年度はこれまで得られたPHi処置により腫瘍内MΦにて発現上昇する腫瘍抑制性候補遺伝子の抑制作用について検討を行った。腫瘍に対し候補分子の投与を行ったところ腫瘍増大抑制が認められた。また、PHiを投与した時と同様に腫瘍組織内血管の密度の低下が観察された。しかしながら、PHi投与で観察されていた腫瘍内血管の血管腔の拡大が認められなかった。また、PHi投与により血流灌流性が乏しい腫瘍組織内血管は灌流性の改善を認めており、候補分子投与においても同様にPHi投与時類似した血液灌流性の改善が認められた。この候補分子投与はPHi投与時に観察された腫瘍組織への影響と同様の影響が部分的に認められたことからPHiにより観察される腫瘍増大抑制に関与していることが推察された。そこで、腫瘍内MΦにおいて本候補分子がHIF-1、HIF-2どちらにより制御されているか検討するために、MΦ特異的HIF-1欠損およびHIF-2欠損マウスより作製したBMDMにより検討を行い、HIF-1欠損により遺伝子発現の低下が認められ、発現調節にHIF-1が関与する可能性が示唆された。そこで、MΦ特異的HIF-1欠損マウスにおける腫瘍進展の影響の検討を行った。MΦ特異的HIF-1欠損マウスと野生型マウスでは腫瘍進展に有意差は認めないが、PHi投与ではHIF-1欠損マウスでは腫瘍増大抑制が認められないことから、本候補分子が寄与している可能性が考えられている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

おおむね研究計画書に記載した研究計画どおりに進んでいる。

今後の研究の推進方策

本年度も研究実施計画書に記載した計画に沿って研究を行い、PHi投与による腫瘍抑制に寄与すると考えられる候補遺伝子について評価、検証を行い、MΦによる腫瘍抑制機序について明らかにしていく

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] マクロファージの低酸素誘導因子が腫瘍進展に与える影響の検討2023

    • 著者名/発表者名
      松永慎司、本間 拓二郎、平川 遼、冨田 修平
    • 学会等名
      第97回日本薬理学会年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 腫瘍関連マクロファージにおける低酸素誘導因子発現上昇が腫瘍に与える影響2023

    • 著者名/発表者名
      松永慎司、本間 拓二郎、平川 遼、冨田 修平
    • 学会等名
      低酸素研究会 2023年学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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