研究課題/領域番号 |
23K06202
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
松田 久司 近畿大学, 薬学総合研究所, 研究員 (40288593)
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研究分担者 |
森川 敏生 近畿大学, 薬学総合研究所, 教授 (10340449)
萬瀬 貴昭 近畿大学, 薬学総合研究所, 講師 (40933990)
中嶋 聡一 近畿大学, 薬学総合研究所, 研究員 (50724639)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 二重標識水法 / 総エネルギー消費量 / メタボリックシンドローム / 機能性素材 / トリテルペンサポニン / 肥満 / 総エネルギー消費 / 機能性食品 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究において、機能性食品や天然薬物からメタボリックシンドロームに有用な総エネルギー消費を促進する素材とその有効成分の探索を行う。研究代表者は、これまでに脂肪や体重の減少を指標に数多くの抗肥満素材を見出し、その一部は特定保健用食品や機能性表示食品として市場に出ているが、それら素材のエネルギー消費促進の有無については未確認の状況である。本研究では、食品や天然薬物から抗肥満作用を有する素材を探索するとともに、これまでに見出してきた抗肥満素材から、二重標識水法を用いて総エネルギー消費量促進作用を有する肥満やメタボリックシンドロームに有用な素材を開発することを目的としている。
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研究実績の概要 |
本研究課題においては、機能性食品や天然薬物からメタボリックシンドロームに有用な総エネ ルギー消費を促進する素材と有効成分の探索を目的とし、マウスを用いて二重標識水法を用いて総エネルギー消費量について検討する。初年度は18Oと2Hでラベルした二重標識水を通常飼育マウスに投与し、経時的に採血し、血清または血漿中の18O/2Hの比率を測定した。二重標識水投与の4時間後にはピークに到達しており、18O/2Hの比率は4時間目の比率を100%とすると72時間後には50%-60%まで減少した。すなわち、総エネルギー消費量の算出が可能であるこが確認された。さらに肥満に有効とされる機能性成分や市販の漢方エキス剤の一部について検討したところ、正常マウスにおいては72 h後の18O/2Hの比率において対処群の差は1~3%と僅かなものであり、顕著な促進作用を認めなかった。高脂肪食飼育マウスにおいて、抗肥満作用が期待されるトリテルペンサポニンの脂肪吸収抑制作用を明らかにした。 また、糖尿病に有効とされる”蚕沙”の小腸α-グルコシダーゼ阻害成分を明らかにした。さらに、糖尿病や高血圧などメタボリックシンドロームに有効とされるヒュウガトウキに含まれるイソエポキシプテリキシンおよびイソプテリキシンに脱顆粒抑制作用に基づく抗アレルギー作用を見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究対象となる抗肥満作用が期待できる候補素材の選別、エキスの抽出、主要成分の単離・同定等は順調に進んでいる。正常マウスでの二重標識水の投与量、採血時間、同位体測定などの条件設定を実施し、一部の機能性成分および漢方エキス製剤の効果について検討した。高脂肪食飼育マウスなどの肥満マウスを用いた実験では、トリテルペンサポニンに脂肪吸収抑制を見出したが、二重標識水法による機能性素材の評価がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
正常マウスを用いた二重標識水法による総エネルギー消費量促進素材の探索以外に、今後は、肥満マウスでの機能性素材や漢方エキス剤の評価を推進する。特に高脂肪食飼育マウスにおける中性脂質の吸収や脂肪酸の燃焼への影響について検討を進める。
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