研究課題/領域番号 |
23K06235
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中嶋 幹郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 教授 (00260737)
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研究分担者 |
相原 希美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 助教 (60908557)
大山 要 長崎大学, 病院(医学系), 教授 (50437860)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 膀胱癌 / 腫瘍関連抗原 / エピトープ |
研究開始時の研究の概要 |
抗原-抗体複合体にはカラダが何を異物として認識したかの情報が高い安定性で保存されている。この複合体を精密質量分析し、異物である抗原タンパク質とともに、異物化した部分構造(エピトープ)を特定する。得られたエピトープ情報をもとに腫瘍細胞のみをピンポイントに免疫治療できる方法の開発につなげる。本研究では、このコンセプト立証研究を膀胱癌で試みる。
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研究実績の概要 |
本年度は膀胱癌患者の尿中自己抗原の網羅的同定と特異的自己抗原(いずれも腫瘍関連抗原)の特定を目的に研究を進めた。特に、膀胱がんのリスク因子となる喫煙によるタンパク質異常化に着目した。事前検討において、膀胱癌患者40名(喫煙者20名、非喫煙者20名)、健常人10名(喫煙者4名、非喫煙者6名)の解析で、8種類のニトロ化タンパク質が検出されたが、喫煙と非喫煙との間にはニトロ化タンパク質の種類と検出頻度に統計学的な有意差は認められなかった。この検討結果をもとに、ハイスペックな上位機種(液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析計)で再測定し、結果を詳細に解析中である。次年度早々に特異的自己抗原とニトロ化自己抗原の有無が判明する。次年度に着手するエピトープ解析に準備も進めた。我々が有するエピトープ解析法はプロトタイプで抗体が抗体医薬などの配列既知のものにしか利用できなかった。そこで、生体由来の配列未知の抗体が認識するエピトープを特定するため、定常領域を配列解析に利用する新たな手法を開発した。4種類のモデル複合体を作製し、新たな手法を検証したところ、既報や既知のエピトープを検出することができた。上記の自己抗原が特定され次第、本邦を使ったエピトープ解析が可能な環境が整った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度目的とした自己抗原特定は完遂できていないが、次年度早々に完遂を見込んでいる。また、次年度に予定する検討実験を前倒しで実施している。以上の点から全体的な進捗は予定通りと判断した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度早々には自己抗原を特定できると見込んでいるので、円滑なエピトープ解析につなげ、当初計画通りの進捗で研究を進める。
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