研究課題/領域番号 |
23K06238
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
日比 陽子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (70295616)
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研究分担者 |
堀田 祐志 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (90637563)
堀田 康弘 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (80627539)
片岡 智哉 千葉科学大学, 薬学部, 准教授 (20737928)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 腎障害 / せん妄 / ストレス / 急性腎障害 / Npas4 / 神経分化 |
研究開始時の研究の概要 |
急激に認知機能障害や興奮・妄想・幻覚などの激しい症状が現れる「せん妄」は、治療の妨げとなるだけでなく、認知症の進行や全身状態の悪化をもたらすため問題となっている。 近年の研究で、急性腎障害(AKI)による脳神経の障害がせん妄の一因となる可能性が示されたが、詳しいことは明らかではない。そこで我々は、神経分化に重要なNPAS4の機能がAKIによって阻害されて脳神経障害が起き、せん妄の発症につながるのではないかと考えた。せん妄発生患者とAKIの関係を臨床データから解析し、またAKIモデル動物を用いて脳神経障害の仕組みを調べることで、腎-脳連関に基づいたせん妄発症を抑制する方法の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
「せん妄」は急激に認知機能障害や興奮・妄想・幻覚などの統合失調症様症状が現れ、患者自身やその家族が苦痛を感じるうえ、徘徊・暴力・点滴自己抜去など治療の妨げともなる。またせん妄状態が継続することによって認知症の著しい進行や全身状態の悪化による予後不良がもたらされ臨床現場で大きな問題となっている。近年急性腎障害(acute kidney injury : AKI)が術後せん妄の独立した危険因子であるとの臨床研究報告が相次いでいる。腎臓と脳は関係が深く、AKIは全身性ストレス誘発や脳内炎症の誘発によって海馬や大脳皮質神経を傷害するとされるがその分子機構は不明である。申請者が研究を進めてきた神経分化関連因子Neuronal PAS domain 4 (NPAS4)は、脳の恒常性維持に働く重要な因子でありストレスで発現低下することが示されている。このことから、NPAS4の機能破綻はせん妄の発症に深くかかわると考えられる。そこで本研究ではAKIとせん妄の関係を神経傷害とNPAS4を鍵として解明し、腎-脳連関に基づいたせん妄発症を抑制する方法の開発を目指す。本年度は、細胞や動物を使用し虚血や抗がん剤投与による腎障害モデルの病態解析を行った。また、精神的ストレス負荷など神経系の障害が下部尿路障害の増悪に関連することが示唆されているため、学会で情報収集をおこなった。臨床データの解析としては、がん患者におけるせん妄発症の背景や、使用薬剤がせん妄発症に及ぼす影響について予備調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
臨床データ解析の遅れ。
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今後の研究の推進方策 |
腎障害性薬剤を使用した患者において、急性腎障害発症とせん妄発現の関連を調査する。腎障害モデル動物において、グルココルチコイド血中量や脳内Npas4の発現レベルを生化学的および組織学的解析を行う。また、培養細胞系やモデル動物を用いて、Npas4の発現上昇を誘導する化合物の薬効を確認する。
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