研究課題/領域番号 |
23K06247
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
力武 良行 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (50419488)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アルツハイマー型認知症 / 糖代謝異常 / 血管老化 |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー型認知症(AD)と糖尿病の間には相互連関がみられるが,ADが糖代謝異常をもたらすメカニズムが不明なため,相互連関を断ち切る治療法は未だない。本研究は,血管老化マウスをADモデルマウスと交配して作出した血管老化ADモデルマウスでは,ADモデルマウスに比べてADの病態形成とインスリン抵抗性の両者が抑制されるという予備検討結果をもとに,インスリン抵抗性の発現に関与する脂肪組織,骨格筋,肝臓における遺伝子発現やシグナル伝達,病理組織を解析して血管老化が糖代謝異常を抑制するメカニズムを解明し,ADが糖代謝異常をもたらすメカニズムは何か?という学術的問いを解決するものである。
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研究実績の概要 |
APP/PS1アルツハイマー病モデルマウス(ADマウス)と血管内皮特異的細胞老化マウス(血管老化マウス)を交配して、血管内皮特異的細胞老化アルツハイマー病モデルマウス(血管老化ADマウス)を作出し、ADマウスや野生型マウスと糖代謝を比較した。15ヶ月齢では、ブドウ糖負荷試験(ipGTT)において、ADマウスでは野生型マウスと比較して有意な血糖上昇が見られたのに対し、血管老化ADマウスでは野生型マウスと同程度の血糖上昇であった。インスリン負荷試験(ITT)において、ADマウスでは野生型マウスと比較して有意な血糖低下の減弱が見られたのに対し、血管老化ADマウスでは野生型マウスと同程度の血糖低下であった。 ADマウスでは野生型マウスと比較して有意な体重増加が見られたのに対し、血管老化ADマウスでは野生型マウスと体重に差がなかった。摂餌量は、ADマウスと野生型マウスとでは差がなく、血管老化ADマウスでは野生型マウスと比較して有意に多かった。 各マウスから白色脂肪組織(腸間膜、精巣上体、後腹膜の脂肪組織)を摘出し、重量と脂肪滴サイズを測定した。脂肪組織によっては有意差が見られるものもあったが、総じて重量に差はなかった。一方、脂肪滴サイズについては、ADマウスでは野生型マウスと比較して増大傾向が見られたのに対し、血管老化ADマウスでは野生型マウスと差がなかった。 次に3ヶ月齢のマウスを用いて15ヶ月齢と同様の解析を行なった。ipGTTにおいて、ADマウスでは野生型マウスと比較して有意な血糖上昇が見られたのに対し、血管老化ADマウスでは野生型マウスと同程度の血糖上昇であった。ITTにおいては、3群間で差がなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
期間中に予定していた研究計画のうち、糖代謝についての解析は終了し、予定になかった3ヶ月齢マウスにおける糖代謝についても解析できたことから、おおむね順調に進展していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
マウス3群間における糖代謝の違いの原因を明らかにするため、インスリン抵抗性に関与する脂肪組織、骨格筋、肝臓におけるインスリンシグナルの異常の有無について解析を進める。また、白色脂肪組織におけるアディポカイン(Adipoq,Lep,Retn,Tnfなど)、脂肪蓄積に関わるperilipin、脂肪酸合成・分解関連分子(Dgat2,Fasnなど)、ミトコンドリア機能調節分子(Ndufb8,Sdhbなど)や、骨格筋、肝臓における糖代謝制御分子について遺伝子発現解析を行う。また、炎症細胞浸潤などの組織学的解析を行う。
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