研究課題/領域番号 |
23K06252
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
宮内 卓 筑波大学, 医学医療系, 教授 (60222329)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | エンドセリン / 受容体 / 心臓血管病 / 循環器薬物治療学 / スポーツ医学 / 生活習慣病 / 神経体液性因子 |
研究開始時の研究の概要 |
エンドセリン(ET)は血管収縮・血管平滑筋増殖作用があるため心臓血管病と生活習慣病、とりわけ高血圧・肺高血圧症そして心疾患や脳血管疾患等への関与が推察されてるが詳細は不明な点が多い。2つのサブタイプ(A型・B型)があるET受容体での受容体結合蛋白についても不明な点が多い。ET遮断薬は“肺高血圧患者”と“くも膜下出血後患者の脳血管攣縮”へ認可されたが、他の心臓血管病へは未だ認可されていない。さらに、これら疾患に対するスポーツ療法/運動療法での内因性ETの病態生理学役割もよくわかっていない。今回、活性の強い新規ET遮断薬の開発と新規スポーツ療法等に寄与することを目指し、上記に着目して研究を進める。
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研究実績の概要 |
心臓血管病の治療法と予防法に関する研究で、心血管作動ペプチドであるエンドセリンは重要な役割をはたしており、薬物治療学的アプローチとスポーツ医学的アプローチの手法で、研究を進めている。エンドセリン受容体遮断薬は、今後の心血管疾患への治療において益々重要な役割を担うことが期待される。エンドセリン受容体は2つのサブタイプ(エンドセリンA型・B型受容体)があり、どちらもGタンパク質共役型受容体(GPCR)である。 心臓血管病(心筋梗塞、心不全、脳血管疾患など)は死因の上位を占め、さらに社会的問題となっているフレイル症候群や認知症の発症原因にもなり、これら循環器疾患への治療法と予防法の中でエンドセリン系活性化は重要な進展因子であり、受容体遮断薬でのエンドセリン系への介入や、運動トレーニングによる内因性エンドセリンへの抑制は、疾患の進展への改善に重要である。高血圧、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病(CKD)などの生活習慣病へ適切な薬物治療と、薬物治療のみでは心臓血管病への進展を防げず、この予防には運動療法などを併用することで内因性エンドセリンを抑制することが大変重要である。 心臓血管病および生活習慣病への種々の薬物治療において、心臓血管系に作動する生体内物質であるNO/エンドセリン(血管内皮から産生される)、そしてレニン・アンジオテンシン系および交感神経系(アドレナリン/ノルアドレナリン)への各受容体遮断薬は、それぞれの作動物質間のクロストークにも影響を及ぼしながら疾患改善効果を引き起こしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の成果の一部は、日本体力医学会特別大会-2023東京シンポジウムなどで発表し、高く評価されている。
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今後の研究の推進方策 |
薬物治療学的アプローチの手法で研究を進め、さらにスポーツ医学的アプローチの手法での研究も進める。これらによって、エンドセリンとその受容体(エンドセリンA型・B型受容体)に関す詳細な解明につながることが期待され、心臓血管病(心筋梗塞、心不全、脳血管疾患など)と、さらに社会的問題となっているフレイル症候群や認知症への治療にも役立つエンドセリン学の研究の進展が期待される。
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