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経皮吸収型製剤の皮膚透過に与える薬剤性皮膚機能変動の影響と網羅的メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K06253
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47060:医療薬学関連
研究機関金沢大学

研究代表者

嶋田 努  金沢大学, 薬学系, 教授 (90409384)

研究分担者 槇原 弘子  横浜市立大学, 医学部, 講師 (00708696)
崔 吉道  金沢大学, 附属病院, 教授 (40262589)
大貝 和裕  石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (40706983)
藤田 有美  金沢大学, 附属病院, 特任助教 (50876026)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード経皮吸収型製剤 / 皮膚バリア / 個体差の皮膚障害を有する薬剤 / 個体差の要因 / 皮膚障害薬 / 皮膚機能改善薬
研究開始時の研究の概要

経皮吸収型製剤は経皮経路による全身作用を目的とした製剤であり、非侵襲的な投与経路で服薬状況を目視可能であるなど特徴が有していることから、認知症やがん性疼痛など幅広い分野で用いられている。
一方、経皮吸収型製剤の皮膚透過性に影響を及ぼす因子ついて不明な点も多く、有効性や安全性に大きな個人差があり、患者の生活の質の低下に繋がっている。
そこで本研究課題は、皮膚機能に影響をおよぼす薬剤が経皮吸収型製剤の皮膚透過に影響を与えるか、またその詳細なメカニズムを明らかにすることを目的とする。本研究成果は、患者の薬物療法の適正化だけでなく、新たな有効性の高い経皮吸収型製剤の開発に寄与することが出来る。

研究実績の概要

全身移行性のある経皮吸収型製剤は、幅広い疾患領域で利用されている。一方、治療域の狭いフェンタニルなどは有効性や安全性の大きな個体差が問題となる。申請者はこれまでにがん性疼痛治療薬であるフェンタニル経皮吸収型製剤の個体差要因の1つとして併存疾患に伴う皮膚機能変化の影響を明らかにしてきた【2020年度基礎研究(C)20K07195】。一方で、抗がん剤等の皮膚機能に影響をおよぼす薬剤が経皮吸収型製剤の皮膚透過へ与える影響は不明である。そこで本研究課題では、①皮膚機能に影響をおよぼす薬剤がフェンタニル経皮吸収型製剤の皮膚透過に与える影響、また②皮膚透過制御因子である「皮膚バリア・炎症・表皮常在菌・角化細胞」間ネットワークを勘案した網羅的メカニズム解析を臨床研究と基礎研究の両輪にて検証を進めている。本研究成果は、経皮吸収型製剤の個体差要因としての薬剤性皮膚機能変動に伴う薬物相互作用の関与を明らかにし、また経皮吸収型製剤の薬物療法の最適化や皮膚透過制御因子の学術的創成、それらを踏まえた経皮吸収促進技術を組入れた経皮吸収型製剤の開発に寄与することが出来る。
当該年度は、臨床研究として金沢大学附属病院の入院患者でフェンタニル経皮吸収型製剤が処方された患者を対象に、皮膚障害の副作用が報告されている薬剤や皮膚機能改善などの服用している患者を抽出するため臨床研究計画書の作成と承認を得た。また、基礎研究として、フェンタニル経皮吸収製剤から動物への吸収速度数の算出方法の確立、また経皮吸収の律速となりうる角質における細胞間脂質の測定方法の確立について検証を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

臨床研究においては、当該年度に予定していたフェンタニル経皮吸収型製剤が処方された患者一覧を作成した。有効性の評価方法の確立についても検討を進めることが出来た。基礎研究としては、フェンタニル経皮吸収製剤から動物への移行について、新たに皮膚バイオアベイラビリティという概念を検証すべく検討を進めることが出来た。また、経皮吸収の律速段階と考えられている角質の細胞間脂質(コレステロール、中性脂肪、セラミド)の測定方法を確立することが出来た。また今後の薬剤性皮膚機能変動モデルの作成については、これまで報告されている論文から検討を進めている。

今後の研究の推進方策

当該年度は当初の予定通り研究を進めることが出来ており、2024年度以降も引き続き臨床研究と基礎研究の両面から検討を進めていく。
一方で、研究分担者の1名(槇原弘子先生)が転出に伴い分担者としての継続が不可能になった。今後は外注も含め、なるべく当初の目的に到達できるよう対応する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Application Site of Transdermal Scopolamine Influences Efficacy and Drug Concentration in Salivary Glands in Rats2023

    • 著者名/発表者名
      Ishida Natsuko、Oshima Yoshitaka、Katsura Ayano、Imamura Rikako、Arakawa Hiroshi、Shimada Tsutomu、Mizuno Satoshi、Sai Yoshimichi、Suga Yukio、Matsushita Ryo
    • 雑誌名

      Biological & Pharmaceutical Bulletin

      巻: 46 号: 12 ページ: 1805-1809

    • DOI

      10.1248/bpb.b23-00561

    • ISSN
      0918-6158, 1347-5215
    • 年月日
      2023-12-01
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 院内製剤スコポラミン軟膏の塗布部位が薬効に及ぼす影響 ―流涎モデルラットを用いた基礎的検討―2023

    • 著者名/発表者名
      桂 あやの、 大嶋 祥高、 石田 奈津子、 嶋田 努、 水野 智詞、 荒川 大、 崔 吉道、 菅 幸生、 石﨑 純子、松下 良
    • 学会等名
      第33回日本医療薬学会年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ラットにおけるパッチ貼付部位の違いがフェンタニルの経皮吸収に与える影響2023

    • 著者名/発表者名
      水野 智詞、槇原 弘子、藤田 有美、嶋田 努、赤瀬 智子、崔 吉道
    • 学会等名
      日本薬剤学会第38年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] 金沢大学附属病院薬剤部

    • URL

      https://pharmacy.w3.kanazawa-u.ac.jp/3-4-5.html

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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