研究課題
基盤研究(C)
BCR-ABL1阻害薬は慢性骨髄性白血病治療の第一選択薬であり、これらの薬剤の登場により5年生存率が改善したものの、30%の患者で薬剤耐性が認められる。この耐性の内、70%はBCR-ABL1阻害薬結合部位での点変異であり、ポナチニブが開発され、この耐性は克服されつつある。しかし、残りの30%の点変異を認めない耐性機序は殆ど解明されていない。予備実験にて、がんの発症に関与する遺伝子であるWNT16、MET、MOS、TPL2が耐性獲得に重要である可能性を見出している。本研究の成果はBCR-ABL1阻害薬耐性患者に対する治療法確立に貢献するとともに、患者の予後改善につながる可能性が考えられる。