研究課題
基盤研究(C)
心筋梗塞、脳梗塞などの血栓症(心疾患)は、本邦における死因の第二位である。血栓症の治療は、ワルファリンやヘパリンなどの凝固活性化の制御をターゲットとした薬剤が中心であるが、その治療成績は十分なものではない。血栓症の治療成績を向上させるためには、新規アプローチによる治療戦略を構築する必要がある。本研究では、生体内で生成した血栓を溶解するための重要な生体内防御機構である「線溶」に着目した。病態の異なる二種類のラット播種性血管内凝固症候群(DIC)モデルを用いた検討により、全身臓器で微小血栓が多発するDIC病態において、多発血栓形成プロセスの鍵となる線溶機序の寄与・役割を明らかとする。