研究課題
基盤研究(C)
血管内皮細胞は、VE-cadherinを介した細胞間接着形成により、血管透過性をダイナミックかつ厳密に制御することで、正常な生体機能を支えている。特に肺は血管バリア機能が脆弱化しやすい臓器であり、その破綻は急性呼吸窮迫症候群(ARDS)などの発症原因となる。血管内皮細胞は血流や血圧、臓器運動等に起因するメカニカルストレスに常にさらされており、これら刺激を細胞内シグナルに変換することで、血管機能を制御している。本研究では、肺の血管バリア機能維持に必須のシグナル分子として同定した低分子量Gタンパク質Rap1に着目し、肺の血管透過性制御におけるメカニカルストレスの新たな役割とその分子機構を解明する。