研究課題/領域番号 |
23K06355
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
西村 有平 三重大学, 医学系研究科, 教授 (30303720)
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研究分担者 |
山川 大史 三重大学, 医学系研究科, 助教 (20631097)
笠原 広介 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (90455535)
白水 崇 三重大学, 医学系研究科, 助教 (00582678)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 一次線毛 / 骨格筋再生 / 間葉系前駆細胞 / 骨格筋 / 再生 |
研究開始時の研究の概要 |
一次線毛の形成抑制分子トリコブレインをノックアウトしたマウスの骨格筋損傷では間葉系前駆細胞の一次線毛が伸長し抗炎症性サイトカインの分泌を介した組織修復型マクロファージの集積や脂肪細胞への分化抑制を介して骨格筋組織の再生が促進することを見出している。しかしそのメカニズムに関しては不明な点が多い。 本研究ではシングルセルRNA-seq解析を中心として一次線毛の伸長が間葉系前駆細胞の骨格筋組織再生を促進するメカニズムのさらなる解明を目指す。
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研究実績の概要 |
トリコプレインは基底小体においてオーロラキナーゼAとの結合・活性化を介して、一次線毛の形成を抑制する。われわれはこれまでにトリコプレインのノックアウトマウスでは高脂肪食による肥満誘導に対する抵抗性や、骨格筋損傷に対する修復応答亢進が認められること、これらのメカニズムに脂肪細胞分化刺激による脂肪前駆細胞の一次線毛基部への脂質ラフト集積とAKTリン酸化の抑制や、間葉系前駆細胞の一次線毛におけるIL-33受容体を介したIL-13発現亢進が関与することを明らかにしている。トリコプレインが関与する病態についてさらに研究を進めるため、本研究ではトリコプレインをノックアウトしたゼブラフィッシュを用いてヒレ切断後の再生について解析した。その結果、トリコプレインをノックアウトしたゼブラフィッシュではヒレ切断後の再生が野生型に比べて亢進していることを見出した。トリコプレインをノックアウトしたゼブラフィッシュにおけるヒレ再生亢進メカニズムの解明を目的としてプロテオーム解析を行い、一次線毛に関連するシグナル変化を同定した。このシグナルとヒレ再生亢進との関連性を検証するため、抗体やトランスジェニックゼブラフィッシュの作製を行った。また、AMED-BINDSの支援を受け、トリコプレインとオーロラキナーゼAの結合を阻害する低分子化合物の探索を行った。現時点で50個程度のヒット化合物を見出している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ゼブラフィッシュのヒレ切断後の再生に関与する可能性のある一次線毛関連シグナルを同定している。
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今後の研究の推進方策 |
作製した抗体やトランスジェニックゼブラフィッシュを用いて、トリコプレインノックアウトゼブラフィッシュにおけるヒレ再生亢進メカニズムに関与する一次線毛関連シグナルの検証を行う。また、トリコプレインとオーロラキナーゼAの結合を阻害する低分子を投与したゼブラフィッシュの表現型を解析し、トリコプレインノックアウトゼブラフィッシュにおける表現型と比較する。
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