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好酸球・好塩基球制御におけるGATA2-RPN1遺伝子間領域コモンバリアントの役割

研究課題

研究課題/領域番号 23K06375
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分48040:医化学関連
研究機関東北大学

研究代表者

鈴木 未来子  東北大学, 医学系研究科, 准教授 (80508309)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードGATA2 / 好酸球 / 好塩基球 / マスト細胞 / エンハンサー
研究開始時の研究の概要

疾患の遺伝的リスクは、効果の強いレアバリアントによるものだけでなく、弱い効果を有するコモンバリアントが複数、組み合わさることよって規定されると考えられている。本研究では、アレルギー疾患の発症・増悪に関与する好酸球、好塩基球の数や機能に影響を与えるコモンバリアントの作用メカニズムおよびアトピー性皮膚炎等の疾患発症・増悪への影響を明らかにすることを目的とする。特に、日本人に多くみられるバリアントであるGATA2-RPN1遺伝子間領域を対象とすることで、日本人の疾患リスク予測の改善に貢献する。

研究実績の概要

今年度は、GATA2遺伝子遠位造血エンハンサー(G2DHE)が、好酸球および好塩基球分化のどの段階において貢献しているのかを明らかにするために、G2DHE欠失マウスの骨髄内において、造血幹細胞から好酸球、好塩基球にいたるまでの各段階の細胞を、フローサイトメトリーによって解析した。G2DHE欠失マウスでは、造血幹細胞から共通骨髄球前駆細胞(CMP)までの細胞は減少していなかったが、好酸球前駆細胞(EoP)、好塩基球・マスト細胞前駆細胞(BMP)以降の分化段階の細胞が著しく減少していた。CMPにおけるGATA2遺伝子発現を解析したところ、G2DHE欠失マウスでは、野生型マウスの約半分に減少していた。これらの結果から、G2DHEはCMPにおけるGATA2遺伝子発現を活性化しており、CMPからEoPまたはBMPへの分化、すなわち好酸球または好塩基球への系列決定に重要であることがわかった。マスト細胞は、好塩基球と共通の前駆細胞BMPから分化するため、BMPが減少しているG2DHE欠失マウスはマスト細胞も減少している可能性が考えられた。そこで、腹腔の細胞を解析したところ、G2DHE欠失マウスでは、マスト細胞が野生型の約20%まで減少しており、G2DHEはマスト細胞分化にも重要であることがわかった。G2DHE欠失マウスでは好酸球、好塩基球、マスト細胞が減少していることから、2型炎症の症状が軽減する可能性が考えられた。そこで、MC903誘導性皮膚炎モデルにおいて検証を進めた。G2DHE欠失マウスでは、野生型マウスと比較してMC903塗布による皮膚の肥厚が軽減されており、G2DHE変異が2型炎症の程度に影響を与えることが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は、G2DHE欠失マウスを用いて、G2DHEが好酸球や好塩基球分化において、系列決定の段階に重要であることを明らかにできた。そのため、おおむね順調に進展しているとした。

今後の研究の推進方策

来年度は、G2DHE欠失マウスを用いた炎症誘導実験をさらに進める。またヒトで同定されているG2DHE付近のSNPsが2型炎症性疾患と関連するかを検証する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 好塩基球・好酸球産生におけるGATA2遺伝子遠位造血エンハンサーの役割2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木未来子、佐藤佳歩、野本恵莉香、日高高徳、山本雅之、清水律子
    • 学会等名
      第89回日本生化学会東北支部 例会・シンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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