研究課題/領域番号 |
23K06376
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
棟居 聖一 金沢大学, 医学系, 助教 (10399040)
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研究分担者 |
山本 靖彦 金沢大学, 医学系, 教授 (20313637)
原島 愛 金沢大学, 医学系, 助教 (50705522)
木村 久美 金沢大学, 医学系, 助教 (60409472)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | RAGE / がん悪性化 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者らは、ヒト骨肉腫細胞にパターン認識受容体RAGEを強制発現すると培養下で、悪性度の高いがん幹細胞が示す細胞形態であるスフェロイドを形成すること、そのスフェロイド形成に必須なRAGEの最小領域は細胞内・外領域ではなく膜貫通ドメインであること、さらに、霊長類特異的細胞内タンパク質POTEE (Prostate, Ovary, Testes and Embryo ankyrin domain family member E)が、RAGE膜貫通ドメインと相互作用することを見出した。本研究では、スフェロイド形成におけるRAGE膜貫通ドメインとPOTEEとの関係を明らかにする。
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研究実績の概要 |
研究代表者らは、ヒト骨肉腫細胞にパターン認識受容体RAGEを強制発現すると培養下で、悪性度の高いがん幹細胞が示す細胞形態であるスフェロイドを形成すること、スフェロイド形成に必須なRAGEの最小領域は膜貫通ドメインであること、霊長類特異的細胞内タンパク質POTEEが、RAGE膜貫通ドメイン(TM-RAGE)と相互作用することを見出した。本研究では、スフェロイド形成におけるRAGE膜貫通ドメインとPOTEEとの関係を明らかにすることを目的とする。 そのために研究期間には次の解析1-3を行う。 1.TM-RAGEをヒト骨肉腫細胞(HOS)に過剰発現させ安定発現株を得て、共焦点レーザー顕微鏡でTM-RAGEおよびPOTEEの局在の検出を行う。得られた画像3次元画像解析ソフトを用いて立体画像に変換し、TM-RAGE、POTEEの局在を立体的に観察する。2.POTEEは霊長類に特異的な可溶性の細胞内タンパク質であり、アンキリンドメイン、コイルドコイルドメイン、アクチン様ドメインから成る。POTEEは脂質修飾が機能発現に重要であり、脂質修飾部位を介してTM-RAGEと相互作用している可能性が考えられるが、その部位については明らかになっていない。そこで脂質修飾の機能が備わっている霊長類細胞(Cos-7)を用いて、種々のドメインを欠損させたPOTEEとTM-RAGE組換えタンパク質を作製・精製し、親和性クロマトグラフィーにより結合領域を明らかにする。3.HOSにTM-RAGEを強制発現させた細胞のPOTEE発現を抑制した細胞 、およびPOTEE過剰発現細胞を作製し、スフェロイド形成について検討する。 研究初年度は解析1,2で使用するcDNA、および細胞の作製を行い現在高発現細胞の選択を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究初年度は1と2の解析で使用する細胞の作製を行った。TM-RAGEのN末端にHisタグ配列を連結した組換えcDNA、およびN末端にHisタグを連結したTM-RAGE組換えcDNAの作製を完了した。また、それぞれのcDNAを各細胞(HOS, Cos-7)に導入し高発現の安定発現細胞をクローニング中である。予定では安定発現細胞の選択を終える予定であったが現在高発現株の選択中でありやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度からは完成した各細胞を用いて、共焦点レーザー顕微鏡(Carl Zeiss, LSM980 with Airyscan2)でのTM-RAGEの局在の解析、抗POTEE抗体によるPOTEEの検出、および得られた画像を3次元画像解析ソフト(Perkin Elmer, Volocity)を用いて立体画像に変換し、TM-RAGE、POTEEの局在の立体的な解析から進めていく予定である。
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