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細胞分化を制御するシグナル因子としての細胞内遊離ヘムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 23K06388
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分48040:医化学関連
研究機関福井大学

研究代表者

南部 由希子  福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (70580380)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード細胞分化 / 遊離ヘム
研究開始時の研究の概要

我々の研究チームは、活性化B細胞に起こるクラススイッチ組換えと形質細胞分化が、ミトコンドリアの機能的相違によって事前に方向付けられていることを発見した。この時、ミトコンドリアの代謝産物の一つである「ヘム」が細胞分化の方向を決定するシグナル因子として機能していることも明らかにした。この結果から、細胞内遊離ヘムが様々な細胞分化を制御する一般的なシグナルとして機能している可能性が期待される。本研究では細胞中の遊離ヘム量をモニターすることにより、様々な免疫担当細胞の分化や機能制御における細胞内遊離ヘムの役割を明らかにする。

研究実績の概要

申請者らの研究チームは、B細胞の活性化時に起こるクラススイッチ組換えと形質細胞への分化は、ミトコンドリアの機能的相違によって事前に方向付けられていることを発見した。その際、ミトコンドリアの代謝産物の一つである「ヘム」が、細胞分化の方向を決定するシグナル因子として機能していることも明らかにした。この結果から、細胞内に存在する遊離ヘムが、様々な細胞分化を制御する一般的なシグナルとして機能していることが期待される。
本年度は、申請者らが開発した細胞内遊離ヘムを観察することが可能である「細胞内遊離ヘムプローブ」を用いて、各種免疫担当細胞内の遊離ヘムの状態を観察した。まず、各々の免疫担当細胞を単離して細胞内遊離ヘムプローブを導入し、細胞間の遊離ヘムの状態を調べ、比較した。これらの細胞が分化・活性化する際の細胞内遊離ヘム量の変化を調べるために、細胞内遊離ヘムプローブを導入した細胞にサイトカイン等で刺激を加え、細胞内遊離ヘムの状態を経時的に観察した。また、作成した細胞内遊離ヘムプローブを導入したマウスのリンパ組織を採取し、通常時における各種免疫担当細胞の遊離ヘム量を調べた。さらに、細胞内遊離ヘムプローブを導入したマウスに対し免疫を行い、リンパ組織等を採取し、各種免疫担当細胞の遊離ヘムの状態を調べた。これらの結果から、分化・活性化時に、細胞により特徴的な細胞内遊離ヘムの変化が見られることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和5年度は、各種免疫担当細胞の分化・活性化時の細胞内遊離ヘムの量を測定し、細胞の分化・活性化と細胞内遊離ヘム量の関係を調べることを目的としている。令和5年度の研究では、細胞内遊離ヘムプローブを用いて各種免疫担当細胞の遊離ヘム量を調べ、免疫担当細胞ごとに特徴的な細胞内遊離ヘム量の変化をつかむことができた。当初の予測通りに研究が進んでいることから、この区分を選択した。

今後の研究の推進方策

令和6年度は、免疫を行った際の各種免疫細胞の遊離ヘム量を経時的に測定することにより、免疫反応の進行に伴い各細胞の遊離ヘム量がどのように変化していくのかを明らかにする。また、細胞内遊離ヘム量の変化に応じて細胞を単離し、遺伝子発現解析を行う予定である。これらの結果と、令和5年度の結果と合わせて、細胞の分化・活性化と細胞内遊離ヘムの状態の関係を把握する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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