研究課題
基盤研究(C)
一次線毛は、細胞のアンテナのような構造、機能を持つ。一次線毛の消失や機能不全は、細胞内シグナルを破綻させ、いくつかの遺伝性の肥満の原因となっている。そのため、一次線毛のシグナル制御が、脂肪細胞形成をコントロールする新しい治療法の開発に結びつく可能性がある。申請者はこれまでに、中心小体タンパク質トリコプレイン(TCHP)の欠損が、脂肪前駆細胞の一次線毛伸長を促し、脂肪細胞分化を抑制すること、個体レベルでも抗肥満作用を示すことを発見してきた。そこで本研究では、TCHP発現制御系に加え、TCHP以外の制御系における一次線毛伸長効果と脂肪細胞分化への影響を調べ、抗肥満作用を有する治療法の創出を目指す。