研究課題/領域番号 |
23K06420
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
大川 祐樹 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 糖鎖オンコロジー部 チームリーダー (40723896)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | がん / 糖鎖 / グリコサミノグリカン / 紫外線照射 / グリコカリックス |
研究開始時の研究の概要 |
がん細胞を含めた哺乳類細胞の細胞表面には、多種多様な糖鎖が発現し、グリコカリックス(Glycocalyx: 糖衣)を形成している。本研究では、がん細胞におけるグリコカリックスの新規機能を明らかにすることをめざす。特にグリコカリックスの物理的特性および含まれる糖の種類に着目し、それらががんの悪性形質獲得にどのように寄与するのか、そのメカニズムを分子レベルで明らかにする。
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研究実績の概要 |
がん細胞を含めた哺乳類細胞の細胞表面には、N型糖鎖、O型糖鎖、糖脂質、プロテオグリカン、GPIアンカーなど、多種多様の糖鎖が発現し、グリコカリックス (Glycocalyx: 糖衣) を形成している。本研究では、糖鎖を個別な、一つの特異的な分子として捉えるのではなく、糖鎖の複合集合体: グリコカリックス (糖衣, Glycocalyx) として捉え、その新規機能を多角的方面から明らかにすることを目的とした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、糖鎖、特にグリコサミノグリカンの放射線照射に対する影響の解明をめざした。始めに、放射線より取扱しやすい紫外線照射による影響を解析した。グリコサミノグリカン分解酵素でがん細胞を処理した後、紫外線照射を行うと、未処理の細胞に比べその感受性が高かった。またグリコサミノグリカン合成酵素ノックアウト細胞を樹立し、紫外線照射を行うと、コントロール細胞に比べ、紫外線照射への感受性が高く、細胞死が誘導された。これらのことから、グリコサミノグリカンの発現が、がん細胞の紫外線照射への応答に影響を与えることが明らかになった。
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今後の研究の推進方策 |
上記、紫外線照射の応答を、担がんマウスで解析する。またグリコカリックスの多角的生理機能の解明をめざし、糖鎖の細胞シグナル制御機構やエネルギー代謝制御機構への寄与を、実験的に明らかにする。
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