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大腸腺癌転移におけるリン酸化Crumbs3の意義

研究課題

研究課題/領域番号 23K06459
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分49020:人体病理学関連
研究機関新潟大学

研究代表者

飯岡 英和  新潟大学, 医歯学系, 助教 (20425416)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワードがん / 転移 / 浸潤 / 大腸癌 / 細胞極性 / 細胞移動
研究開始時の研究の概要

悪性腫瘍患者の遠隔転移の有無は予後を左右する最大の要因であり、浸潤・転移の克服無くしてがんの制圧は成立し得ない。しかし、浸潤・転移の激しい進行癌に対してはいまだ有効な手立てが無く、悪性腫瘍の性状解析に基づく新たな創薬ターゲットの創出が急務である。 研究の提案に先立って、膜タンパク質であるCrb3の細胞内ドメインに存在するチロシンのリン酸化が細胞移動に重要である可能性を新たに見出した。本研究では、内在性Crb3リン酸化制御に着目し、大腸腺癌転移における分子機序と組織学的意義を明らかにする。

研究実績の概要

Crumbs3(Crb3)は一回膜貫通型の膜タンパク質であり、上皮組織に特異的に発現し細胞極性を制御することで正常な上皮組織の構築に寄与する一方、上皮由来の悪性腫瘍においては発現が亢進する傾向が認められ、免疫不全マウスを用いた移植実験により、大腸腺癌細胞の転移を促進することを明らかにした。しかし、Crb3がどのように腫瘍転移を促進するのか不明であるため、本研究では3年計画でCrb3の制御するリン酸化シグナル経路を明らかにすることを目的とした。予備実験によりCrb3自身がリン酸化を受けている結果が得られたため、リン酸化修飾を受けることが予想される細胞内ドメインのスレオニン92(T92), チロシン93(Y93), セリン96(S96)をアラニンまたはフェニルアラニンに置換することで非リン酸化型とし、さらにアスパラギン酸、グルタミン酸に置換して疑似リン酸化型とした変異タンパク質をそれぞれCrb3ノックアウト大腸癌細胞株に発現させ注意深く比較したところ、疑似リン酸化型のCrb3タンパク質の発現が野生型や非リン酸化型よりも弱く、不安定化する現象がT92、Y93、S96に同様に見られた。以上の結果から、Crb3タンパク質の制御には細胞内ドメインのリン酸化状態に加え、アミノ酸配列によって形成される構造が重要な意味を持つと考えられた。このことはリン酸化自体の意義を変異タンパク質を用いて示すことが困難である可能性を示している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今年度は年度直前に所属研究室の教授がに退任し移動し、研究室の機器が使用できなくなったこと、年度末に自身が所属を移動したこと、さらに年度中に得られた実験の結果が複雑であったことから、当初の想定よりも進展が得られなかった。

今後の研究の推進方策

2024年度は、まず自身の研究室の立ち上げを迅速に進める。またCrb3自身のリン酸化の解析が難しい場合は得られた結果をもとに、下流のリン酸化制御に注目し解析を行う。これまでにCrb3が顆粒でERK1/2のリン酸化を制御することが判明しており、この点について引き続き詳細なメカニズムを明らかにする。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Crumbs3は大腸腺癌の浸潤転移における集団移動に関与する2023

    • 著者名/発表者名
      飯岡英和、高田尚良、近藤英作
    • 学会等名
      第112回日本病理学会学術総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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