研究課題
基盤研究(C)
甲状腺がんの組織構築には通常heterogeneityがあり、高分化がんにも高悪性度亜型成分が混在し、時に未分化がん成分への移行を示す。未分化がんへの進展過程には 上皮-間葉転換(EMT)や極性の乱れ・細胞接着の異常(LOP/LCC)が関与する。Hobnail亜型や微小乳頭構造はLOP/LCCを反映する形質で、乳頭がんの浸潤部でしばしば観察される。本研究では通常型高分化がんから高リスク型高分化がん、低分化がん、未分化がんに至るまで、甲状腺がんを構成する異なる組織学的構造を細胞接着と極性の観点から分子病理学的に整理し、がん遺伝子パネル解析によりgenotypeとの関係を明らかにする。