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乳管形成および早期乳癌浸潤阻害における分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K06474
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分49020:人体病理学関連
研究機関愛知医科大学

研究代表者

中村 律子  愛知医科大学, 医学部, 講師 (20632657)

研究分担者 尾山 武  金沢医科大学, 医学部, 講師 (00515314)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード乳腺 / 乳癌 / NELL2 / TGFBR1 / 乳管 / 浸潤 / 早期
研究開始時の研究の概要

乳管は組織学的に外層の筋上皮と内層の乳管上皮の2層構造を呈している。非浸潤性乳管癌は乳管内に癌細胞が増殖し周囲に筋上皮が存在するが、浸潤性乳管癌では筋上皮は消失する。申請者らは以前、筋上皮にNELL2という分泌蛋白質が、乳管上皮にはTGFBR1やNELL2のレセプターであるROBO3が発現すること、in vitroにおいてNELL2が乳癌細胞の移動を阻害することを示した。本研究では、NELL2を中心に乳管形成および早期乳癌をはじめ各種固形癌における初期浸潤形成過程や初期浸潤を抑制する経路について培養細胞を用いて明らかにすることを目的とする。

研究実績の概要

正常乳腺において筋上皮にneural EGFL like (NELL) 2という分泌蛋白質が、乳管上皮にはtransforming growth factor beta (TGFBR) 1が発現していることを踏まえ、本研究ではまずNELL2とTGFBR1に結合性がみられるか確かめた。NELL2にFlagタグを、TGFBR1にHEタグを融合させた蛋白質を293T細胞で強制発現させ、免疫沈降―ウエスタンブロットにて解析したところバンドが確認され、これらの蛋白質は結合(複合体を形成)すると推測された。2つのタンパク結合にはNELL2はN末側のthrombospondin-like (TSP) ドメインが、TGFBR1は細胞外領域が関与していた。TGFBR1とヘテロダイマーを形成することが知られているTGFBR2ともNELL2は結合が認められた。NELL2によるTGFBRを介しての細胞内シグナルの変化は、乳癌由来細胞株のMDA-MB-231およびマウス乳腺由来細胞株のNMuMGにて調べた。SMAD2およびSMAD3のリン酸化に対してTGFB1単独で刺激した場合と比較し、TGFB1とNELL2を同時に加えた場合のほうが低濃度ではリン酸化が低下する傾向がみられた。NELL2の細胞増生への影響を確かめるため、NMuMGを用いてNELL2の有無による増殖形態の変化を調査した。はじめにNELL2がNMuMGの細胞表面へ結合することを確認した。細胞表面への結合もNELL2のTSPドメインが関与していた。その後、3次元ゲル内にてNMuMGをNELL2、TGFB1あるいはその両方の存在下にて培養した。NELL2が存在した場合は細胞の分枝形成が増加する傾向が見られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

順調に進んでいたと思われた実験系が突然十分に機能しなくなった。また、強制発現細胞株の作成を試みているがまだ樹立できていない。

今後の研究の推進方策

TGFBR1およびTGFBR2強制発現細胞にてNELL2やTGFB1刺激による細胞形態の変化がより顕著に生じるか確認する。これらの因子が2次元細胞増生に影響があるか調査する。NMuMG細胞のみでなく、乳癌由来細胞株などを用いても同様の実験を行う。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 乳腺および乳癌におけるNELL2蛋白質とその関連因子の役割2024

    • 著者名/発表者名
      中村律子、尾山武、伊藤秀明、猪子誠人、大西紘二、陸美穂、笠井謙次
    • 学会等名
      第113回日本病理学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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