研究課題
基盤研究(C)
癌生存者の大半は転移により不幸の転帰を辿る.この主因として癌治療抵抗性の癌幹細胞の存在が提唱されている.申請者らはマウスモデルから世界初の肝転移ドライバー分子AMIGO2を同定し,大腸癌や胃癌において独立した肝転移の予後因子となることを実証した.一方肝転移を生じない子宮頸癌等では原発巣のAMIGO2発現が患者予後の独立した増悪因子となることを探り当てた.そこで,AMIGO2は肝転移を含む癌幹細胞様の機能を担うのではないかとの着想のもとで本申請は,1)AMIGO2による癌幹細胞形質の獲得に占める分子機構,2)AMIGO2発現抑制による癌幹細胞形質の喪失に資する化合物を決定する.