研究課題/領域番号 |
23K06520
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49040:寄生虫学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
本間 一 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (10617468)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | マラリア原虫 / DNAミスマッチ修復 / ミューテーター / ゲノム安定性 |
研究開始時の研究の概要 |
マラリア制圧を達成するためにはマラリア原虫についてのより詳細な生物学的理解やフィールドで新規形質が生じる進化メカニズムの解明とともに、それらを実現する遺伝学ツールの開発が必要である。突然変異率が野生株よりも高いミューテーター原虫は、薬剤耐性など再現が困難な形質をラボで効率的に創出するための順遺伝学ツールとして有用である。本研究は、DNAミスマッチ修復において主要な役割を担うMSHタンパク質に着目し、ゲノム編集技術で新規のミューテーター原虫を作製する。作製した原虫についてゲノムワイド変異解析を行いミューテーター原虫としての特徴を明らかにするとともに、順遺伝学ツールとしての応用を目指し研究を行う。
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研究実績の概要 |
マラリア制圧を達成するためにはマラリア原虫についてのより詳細な生物学的理解やフィールドで新規形質が生じる進化メカニズムの解明とともに、それらを実現する遺伝学ツールの開発が必要である。突然変異率が野生株よりも高いミューテーター原虫は、薬剤耐性など再現が困難な形質をラボで効率的に創出するための順遺伝学ツールとして有用である。本研究は、DNAミスマッチ修復において主要な役割を担うMSHタンパク質に着目し、ゲノム編集技術で新規のミューテーター原虫を作製する。作製した原虫についてゲノムワイド変異解析を行いミューテーター原虫としての特徴を明らかにするとともに、順遺伝学ツールとしての応用を目指し研究を行っている。 CRISPR/Cas9を用いて熱帯熱マラリア原虫培養株から標的遺伝子のKOを試みた。標的遺伝子上にガイドRNAを設計し、Cas9を発現するプラスミド、そして相同組換え修復のためのドナーDNAをエレクトロポレーションで感染赤血球に導入した。薬剤選択を行い、緑色蛍光タンパク質の発現カセットを挿入することで標的遺伝子であるタンパク質Xをトランケートした遺伝子組換え原虫を取得することができた。標的遺伝子のトランケートはDNAシーケンス解析で確認し、また、蛍光顕微鏡によって遺伝子組換え原虫の緑色蛍光を確認した。取得した遺伝子組換え原虫において標的遺伝子のノックアウトがされているか確認するため、ペプチド抗体を作製した。今後、ウェスタンブロッティングによってタンパク質レベルでの発現を確認し、ノックアウトを検証する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
遺伝子組換え原虫の作製には成功したが、当初想定していたよりも遺伝子組換え原虫の作製に時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
遺伝子組換え原虫を複数種用意する予定であったが、当初の想定よりも作製に時間を要している。既に取得した遺伝子組換え原虫について解析を進めるとともに、新たな遺伝子組換え体の作製を並行して行っていく。
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