研究課題
基盤研究(C)
寄生虫の排除には、T細胞やB細胞による獲得免疫が大きな役割を果たすため、自然免疫の役割は軽視されてきた。申請者らのは、CD4陽性T細胞不在下でも感染初期にはTSLPが糞線虫感染を抑制することを見出した。しかし、TSLPによる感染抵抗の機序は不明である。本研究では、どの細胞がTSLPを産生し、TSLPの標的細胞が何か、特に自然免疫細胞に対する影響を明らかにする。さらに上皮由来サイトカインであるIL-33、IL-25もILC2に対する活性化作用を持つことから、これらのサイトカインの獲得免疫非依存性感染抵抗性における関与も検討する。以上により自然免疫による糞線虫感染に対する抵抗機序を明らかにする。