研究課題/領域番号 |
23K06537
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
|
研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
名木 稔 国立感染症研究所, 薬剤耐性研究センター, 室長 (60711687)
|
研究分担者 |
宮崎 義継 国立感染症研究所, 真菌部, 部長 (00311861)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | Candida glabrata / 病原性 / 酵母 / マイトファジー / ミトコンドリア |
研究開始時の研究の概要 |
病原酵母Candida glabrataは、鉄欠乏条件において、マイトファジー必須遺伝子ATG32の発現量を増加させ、マイトファジーを活性化させる。マイトファジー活性化は、C. glabrataの鉄欠乏環境下における生存に必要であり、病原性に関与するが、その活性調節機構は不明である。C. glabrataのマイトファジー活性調節機構を解明するため、以下の検討を行う。 ①鉄欠乏下ATG32発現調節に必要な転写因子結合配列の同定 ②転写因子結合配列に結合するATG32発現調節候補因子の同定 ③ATG32発現調節候補因子の機能解析
|
研究実績の概要 |
今年度は、鉄欠乏条件におけるATG32発現調節に必要な転写因子結合配列の同定と転写因子結合配列に結合するATG32発現調節候補因子の質量分析による同定を目的とした。 研究期間開始前の予備実験として、PCRによって様々な長さに調整したATG32 ORFの上流領域を用いてレポーターアッセイを行い、鉄欠乏条件におけるATG32遺伝子の発現調節に関与する領域を明らかにし、同配列が鉄依存的リプレッサーの結合配列であると予想していた。同配列を含むDNAプローブを用い、ゲルシフトアッセイを行うことで、鉄の存在依存的に結合するタンパク質の存在を確認した。また、同配列を違う塩基配列に置換したプローブをコントロールとして用い、配列特異的な結合であることを確認した。ゲノム上の同配列部分を欠失もしくは他の配列に置換したC. glabrata遺伝子組換え株を作製し、ATG32のmRNA量が顕著に増加することを明らかにした。同定した配列を含むプローブを磁気ビーズに結合させ、鉄添加/非添加条件で培養した菌体から抽出した核タンパク質とプローブ結合ビーズをインキュベートし、配列に結合したタンパク質をLC-MS/MSによって分析し、ATG32発現調節候補因子を複数同定した。現在、これら候補遺伝子の遺伝子破壊株を全て作製し、ATG32発現量、タンパク質量に与える影響について調べている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画した通り進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
ATG32発現調節候補因子の遺伝子破壊株を作製し、ATG32発現量への影響を調べることで、発現調節候補因子を同定する。同定したATG32発現調節候補因子の遺伝子破壊株、過剰発現株、発現調節株を作製し、その影響について調べる予定。
|