研究課題/領域番号 |
23K06562
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小柳 直人 東京大学, 医科学研究所, 助教 (90738121)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | HSV / 脳炎 |
研究開始時の研究の概要 |
マウスHSV感染モデルを用いて、HSV脳炎憎悪に関与する免疫細胞および炎症反応を同定することを目的とする。HSV脳炎憎悪に関与することが示唆されるがその詳細が十分には理解されていない免疫関連因子の欠損マウスを用いて、脳内に浸潤する免疫細胞種やその量、関与する炎症反応を総合的に評価することでその詳細を明らかにする。
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研究実績の概要 |
単純ヘルペスウイルス(HSV)はヒトに口唇ヘルペス、性器ヘルペス、皮膚疾患、眼疾患、新生児ヘルペスなど多様な病態を引き起こす医学上重要なウイルスの一つである。その他にHSVは単純ヘルペス脳炎を引き起こす。抗ヘルペス剤が開発されている現在においても、治療開始の遅れなどによって3-5割の患者が死亡や社会復帰困難な重度の後遺症が残ることに至るため、単純ヘルペス脳炎の新規治療法の開発が強く望まれている。 本研究では、単純ヘルペス脳炎の憎悪に影響する免疫細胞や炎症反応の詳細を明らかにすることを目的とする。マウスHSV角膜炎モデルにおいて、マウスの脳内にHSVが侵入すると様々な免疫細胞の浸潤が引き起こされる。本研究ではまずいくつかの種類の免疫関連因子欠損マウスを用いて脳内に浸潤する免疫細胞量に違いが認められるか評価した。その結果、野生体マウスに比して免疫関連因子欠損マウスではHSV感染後の脳内に浸潤するいくつかの免疫細胞の量が減少することが示唆された。またこれらの免疫関連因子欠損マウスでは野生体マウスに比してHSV感染時のマウス致死率が低下することが示唆された。よってこれらの免疫細胞が単純ヘルペス脳炎の憎悪に影響することが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に従って解析を実施できており、進捗に問題は無いと思われる。
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今後の研究の推進方策 |
抗ウイルス剤や副腎皮質ステロイド薬の投与といった既存の治療法に比べて、対象とする免疫細胞を標的とした治療法が単純ヘルペス脳炎の治療に適しているかについては解析を実施すべきと考える。
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