研究課題
基盤研究(C)
免疫細胞は病原体や腫瘍細胞等の異物を排除する生体防御において非常に重要な役割を担っている。一方、免疫細胞は自己の正常組織や細胞に対しては自己寛容が成立している。ところが、自己寛容が何らかの原因で破綻することによって、免疫細胞が自己の組織を攻撃してしまい、自己免疫疾患が発症する。我々はMHCクラスII分子と自己抗原の相互作用から、ネオセルフ(新規自己)という新たな概念を提唱し、様々な自己免疫疾患における自己抗体の産生機構について研究を進めてきた。本研究により自己抗体の産生機構、そして自己寛容破綻による腫瘍細胞(自己細胞)に対する免疫応答の誘導法の解明に貢献することが期待される。