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PTPN22フォスファターゼによる自己免疫疾患の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 23K06589
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分49070:免疫学関連
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

斉藤 隆  国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 客員主管研究員 (50205655)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワードフォスファターゼ / TCRミクロクラスター / T細胞活性化 / 活性化抑制 / 自己免疫疾患 / PTPN22 / TCRシグナル / イメージング解析 / マイクロクラスター
研究開始時の研究の概要

多くの自己免疫疾患のGWAS解析から、 PTPN22の多型が高い頻度でリンクし、その 解明が自己免疫疾患の発症・病態の理解に重要である。PTPN22 はT細胞活性化を抑制することが示唆され、その抑制が自己免疫疾患の誘導に重要だが、その動態や機構は明らかでない。本研究は、T細胞活性化に伴うPTPN22および自己免疫疾患感受性の多型PTPN22(R620W)の動態ダイナミックス、Cskとの関係を解析し、T細胞活性化の抑制シグナルの制御系 を解明する。PTPN22会合分子の同定も行い、PTPN22によるT 細胞活性化の制御異常から自己免疫疾患の誘導につながる機構を解明する。

研究実績の概要

①PTPN22欠損 T細胞の機能解析: T細胞におけるPTPN22の機能を解析するために、T細胞特異的にPTPN22を欠損させたマウス(tcKO)を、PTPN22欠損マウスとCD4-Cre Tgを掛け合わせて作製した。PTPN22-tcKO由来のT細胞を抗CD3/CD28抗体で刺激し、産生されるサイトカインの解析を行った。T細胞が産生するサイトカインIL-2やIFN-gおよびケモカインCcl3, Ccl4などが増強していた。これはPTPN22がTCRシグナルを抑制していることを示唆している。
②T細胞活性化におけるPTPN22の動態解析:T細胞の抗原刺激におけるTCRミクロクラスターの形成と種々の下流シグナル分子(Lck, ZAP70, SLP76, PKCq, などのリクルートを、これまで解析してきたのと同様に、抗原/MHCを含むプレイナー膜上でのT細胞活性化に伴う分子の動態をTIRF顕微鏡を用いたイメージング解析、とりわけここでは PTPN22, 変異PTPN22, Cskの解析を行った。PTPN22-GFP, PTPN22(R620W)-GFP, Csk-GFPの動態を解析すると、T細胞の抗原刺激に伴って、PTPN22はTCRミクロクラスターに集積するが、TCRミクロクラスターに集積することが既知の他の分子(TCR, ZAP70, SLP76)に比べてリクルートが遅いことが判明した。このことは、T細胞活性化のPTPN22を介する負のフィードバック抑制が遅れて制御されていることを示唆している。CskもTCRミクロクラスターに集積することがわかり、カイネティック解析からCskはPTPN22のように遅れてリクルートされず、これまでPTPN22がCskをリクルートすると考えられてきたが、逆にまずCakがTCR-MCに集積し、PTPN22をリクルートすると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

T細胞活性化におけるPTPN22とCskのイメージング解析が順調に進み、これまで考えられてきたモデルとは異なる活性化制御機構が示唆されている。変異PTPN22の解析を進めて本来の自己免疫疾患制御との関連を解析できると思われる。

今後の研究の推進方策

自己免疫疾患の制御に関与する変異PTPN22の活性化に伴う動態の解析から、活性化抑制機能がどのように抑制されてしまうか、を解析できると思われる。また、そのメカニズムを明らかにするために、残り時間で、PTPN22に会合する分子の解析を進めてゆく。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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