配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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研究開始時の研究の概要 |
低分子量G蛋白質Rap1と下流の活性化分子talin1, kindlin-3はリンパ球接着に重要なインテグリン活性化を調節する。意外にも、Rap1, talin1, kindlin3を欠損するT細胞で接着非依存性にTCRによるT細胞の増殖応答が低下することが明らかとなったため, 本研究においては、これらの分子が非接着依存性にTCRシグナル伝達に必須の役割を果たす機序を明らかにする。この研究により, インテグリンとその制御因子がT細胞を活性化する機序が明らかとなり, Rap1, kindlin-3, Talin1を標的としたT細胞の活性化を調節する分子標的薬の開発に貢献することができると考えられる
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今後の研究の推進方策 |
1) Rap1, talin1, kindlin-3欠損ナイーブT細胞を単離し, 固相化抗CD3抗体と抗CD28抗体により刺激してTCR刺激によるCD3の細胞内領域のチロシンリン酸化, その下流のZap70とLAT/SLP76のリン酸化、PLCγ活性化過程、および後半のシグナルのCa2+経路, MAPK経路, Akt経路の活性化過程, NFAT, AP-1そしてNFkBなどの転写因子の核移行の過程をリン酸化の測定や免疫染色による局在検討およびイメージストリームによるビッグデータ定量的解析により同定する。 2)Rap1, talin1, kindlin-3欠損T細胞ではIL-2Rの発現が低下のため, Th1やTh2産生に影響する可能性がある。そこで, これらのナイーブCD4陽性T細胞を単離し, Th1, Th2, Th17, Treg, Tfhへの分化をサイトカイン産生(IFNγ, IL-4, IL-17など)や責任転写因子(T-bet, GATA3, RORγcなど)の発現の測定により検討する。CD8陽性T細胞の場合は記憶細胞とエフェクター細胞への分化を測定する. 3)Rap1, talin1, kindlin-3がアクチン骨格の制御を介してTCRシグナルを調節する可能性を検討するため, Rap1, talin1, kindlin-3欠損ナイーブT細胞のTCR刺激によるRhoGTPaseの活性化をプルダウンやFRETにより測定する。
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