研究課題/領域番号 |
23K06604
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
清水 佳奈子 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 上級研究員 (20391980)
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研究分担者 |
藤井 眞一郎 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (10392094)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 感染症 / ワクチン / CD8T細胞 / メモリーT細胞 / 免疫応答 / SARS-CoV-2 / 交差反応性 / CTL / 造血器腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
COVID-19において重症化高リスク群の集団の診断、及びワクチン効果の予測診断法の検証は、コロナウイルス感染症にとって重要である。本研究ではCOVID-19の高リスク群の代表である造血器腫瘍症例においてワクチン前後にSARS-CoV-2 spike 蛋白の交差反応型および特異的(非交差反応型)エピトープに対するCD8T細胞応答を検証し、重症化リスク予測のためのT細胞免疫解析システムの確立を目的とする。
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研究実績の概要 |
COVID-19の感染免疫においてCD8T細胞の意義に関して当初不明であったが、臨床解析が進むにつれ、その重要性が明らかになりつつある。造血器腫瘍症例ではCOVID-19においてはたとえ抗体の応答がなくてもT細胞が抗ウイルス防御を補完すること報告されている。そこで本研究は、日本人の60%が陽性であるHLA-A24に着目し、本研究ではHLA-A24陽性かつCOVID-19において重症化高リスク群である造血器腫瘍症例においてSARS-CoV-2に対するT細胞免疫応答を検証し、将来的にワクチンの有効性判定、重症化リスク予測診断のためのT細胞免疫解析システムの確立を目的とする。これまでの研究でCOVID-19パンデミック以前のヒト検体の検証で、ヒトコロナウイルス間で相同性が高く、HLA-A*24:02に対して親和性の高いSpike 蛋白S2領域の交差反応性QYIペプチドに対するCD8T細胞応答が健常人に比べ造血器腫瘍症例では極端に低下していた。ワクチンの普及した現状においてQYIペプチドに対する反応性およびHLA-A*24:02に対して親和性の高いが、非交差反応性、SARS-CoV-2特異的NYNYペプチドに着目し、これらのペプチド特異的なT細胞応答を検証する。本年度はHLA-A24陽性健常人のワクチン前後10例、ブレークスルー感染症例 20例および造血器腫瘍症例の非感染者およびブレークスルー感染者各16例について①交差反応性エピトープ (QYIペプチド)および②SARS-COV-2特異的エピトープ(NYNYペプチド)に対するCD8T細胞の応答性を検証した。さらに、QYIペプチド対するCD8T細胞のTCRレパトア解析を行い、TCR クローニングTCR 機能的結合性の解析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまで培ってきた一連の解析システムがあるため、順調にサンプルの解析が進んでいる状況である。
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今後の研究の推進方策 |
継続して臨床検体の解析を進めるのと同時に、健常人、造血器腫瘍症例、ワクチン前後、ブレースルー感染後のTCRレパトアの変化やTCR機能的結合性の情報を整理していく予定である。
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