研究課題
基盤研究(C)
がん細胞は、がん微小環境における持続的な小胞体ストレスに対して小胞体(ER)ストレス応答(UPR)を恒常的に活性化することで細胞死を回避しているが、その分子機構は不明である。我々は、ERストレスセンサーIRE1が、乳がん細胞ではERストレス依存的にゴルジ体へ輸送され、ゴルジ体に局在するO結合型糖転移酵素GALNT7によりO型糖鎖修飾を受けることで恒常的に活性化していることを見出している。本研究では、このIRE1のO型糖鎖修飾を介した恒常的UPR活性化を担っているERストレス依存的な「IRE1のER-ゴルジ体間輸送の分子機構」を解明し、この制御が新たな治療戦略として有効であることを示す。