研究課題/領域番号 |
23K06657
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
荒井 潤 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (30766176)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | NK細胞 / 抗腫瘍免疫 / 自然免疫 / B7H6 / NKp30 |
研究開始時の研究の概要 |
Natural killer細胞は、ウイルス感染細胞や癌細胞を識別し細胞死をもたらす自然リンパ球である。B7-H6分子は正常の細胞に発現しない一方、ウイルス感染や癌化などのストレスによって発現し、腫瘍細胞膜に発現する膜型B7-H6の増加が抗腫瘍効果発揮のために重要なことが急性骨髄性白血病をはじめ複数の癌腫で示されている。癌微小環境においては、膜型B7-H6が切断され腫瘍免疫からの逃避に寄与することが報告されているが、切断に関与する酵素はいまだ同定されていない。本研究の目的は、B7-H6の切断部位に対するモノクローナル抗体を作成し膜型B7-H6を増加させる新規の抗腫瘍治療法を開発することである。
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研究実績の概要 |
B7-H6分子は正常の細胞には発現しない一方で、ウイルス感染や癌化などのストレスによって発現し、腫瘍細胞膜に発現する膜型B7-H6の増加が抗腫瘍効果発揮のために重要なことが急性骨髄性白血病(AML)をはじめ複数の癌腫で示されている。本研究の目的は、膜型B7-H6を増加させる新規の抗腫瘍治療法を開発することである。 最初に複数のヒト悪性腫瘍細胞株を使用して膜型B7-H6の発現量を計測し、悪性黒色腫、AML、リンパ腫など複数の細胞株における発現を確認できた。マウスの悪性腫瘍細胞株においてB7-H6は発現を認めないため、次年度以降のマウス実験の準備としてマウス悪性黒色腫細胞株(B16F10)とリンパ腫細胞株(RMA)に対しB7-H6を強制発現させたB16F10/B7H6、RMA/B7H6細胞を作成した。 生後6-8週のC57BL/6マウスに対し、尾静脈からB16F10/B7H6、RMA/B7H6を注射したところ2週間後におのおの、多発転移性肺腫瘍、脾腫の出現が確認でき、今後モノクローナル抗体の効果判定に有効なモデルの作成に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
次年度のマウス実験準備としてマウス悪性黒色腫細胞株(B16F10)とリンパ腫細胞株(RMA)に対しB7-H6を強制発現させたB16F10/B7H6、RMA/B7H6細胞を作成でき、さらに今後モノクローナル抗体の効果判定に有効なマウスモデルの作成に成功しているため。
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今後の研究の推進方策 |
現在Supercompetent cells、ヒトB7-H6plasmidを用いてtransformation実験を行いB7-H6の抽出を行っているところである。このB7-H6をもとに今後切断箇所に特異的に結合し膜型B7-H6の切断抑止を図るモノクローナル抗体の作成を行っていく。
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