研究課題/領域番号 |
23K06680
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
西田 奈央 早稲田大学, 高等研究所, 講師(任期付) (80737114)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 細胞外小胞 / エクソソーム / がん微小環境 / 細胞間相互作用 / 乳がん / がん転移 / 3D組織モデル |
研究開始時の研究の概要 |
がん組織はがん細胞以外にも免疫細胞や線維芽細胞など正常細胞を取り込んで増殖し、また転移の際には全く異なる臓器の環境に定着する。本研究は、がん細胞が、がん組織内や転移先の臓器で自身とは異なる性質の正常細胞に出会った際に、どのような機構で正常細胞を認識し、細胞外小胞と呼ばれる細胞間の情報伝達ツールの分泌を活性化させているのかを明らかにする。がん細胞の種類や悪性度による違いを比較し、細胞外小胞が、がん組織の形成や、遠隔臓器での転移巣の形成に貢献する仕組みを理解する。
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研究実績の概要 |
がん組織はがん細胞以外にも免疫細胞や血管内皮細胞など、正常細胞が半分程度の体積を占めており、がん細胞は細胞外小胞を受け渡して周囲の正常細胞をがん促進性に改変している。本研究では、がん細胞が周囲の正常細胞を認識し、細胞外小胞の分泌を活性化させる分子機構の解明を行うことを目標としている。これまでに初期検討として、がん細胞と正常細胞を共培養実験を行い、仮説の傍証を得ている。本年度は、前半は産休・育休を取得させていただいた。後半では、がん細胞由来EVsの高感度検出系の改良を目指し細胞株の構築を行った。複数の乳がん細胞に対して、細胞外小胞表面にタグを発現するした安定発現株を構築した。これらの細胞の培養上清を用いて、タグを用いて細胞外小胞を高感度に定量する条件を検討中である。さらに、細胞を殺さないが効率的に細胞外小胞の分泌を阻害できる阻害剤の種類と濃度の検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度の前半、産休育休を取得させていただいたためである。
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今後の研究の推進方策 |
現在検討中の細胞外小胞の高感度な検出条件を確定し、様々ながん種、悪性度の違うがん種に対して、正常細胞との接触による細胞外小胞の誘導パターンを確定する。これまでの予備検討では結果の安定性に課題があったが、新たに作製しより特異性の高い測定方法を用い、さらに細胞数による補正が可能になった実験系を用いて、各細胞種の評価を行い、さらに細胞外小胞の分泌誘導機構の解明につなげる。
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