研究課題
基盤研究(C)
KRAS変異は固形腫瘍における最も普遍的な癌遺伝子であり、本分子の機能を阻害する抗KRAS抗体は古くに取得されたが、KRASは細胞内分子であり抗KRAS抗体の医療応用は困難と見なされてきた。申請者は細胞内に高効率に内在化する抗体(抗体A)とその内在化を促進する試薬をこれまでに見出した。抗体Aは細胞膜蛋白CADM1細胞外領域を認識する。KRAS変異とCADM1発現を併せ持つ腫瘍は膵腺癌、大腸癌、類内膜腺癌でそれぞれ約1割と見込まれる。本研究課題では 抗体Aを活用して抗KRAS抗体をこれらの癌細胞に送達し、癌細胞の増殖を抑制できるか検証する。