研究課題/領域番号 |
23K06698
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
安東 由貴 九州大学, 大学病院, 医員 (50869568)
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研究分担者 |
鈴木 絢子 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (00770348)
三森 功士 九州大学, 大学病院, 教授 (50322748)
増田 隆明 九州大学, 大学病院, 准教授 (50463493)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 乳がん / プロパゲルマニウム / ドラッグリポジショニング / VISIUM / deconvolution |
研究開始時の研究の概要 |
われわれは前臨床試験(J Clin Invest 2015)で再発抑制効果を示したリポジショニング薬、プロパゲルマニウム(PG)に第I相試験を医師主導型治験(UMIN000022494)として実施し安全性を確認した。転移抑制効果の確認についての追加解析を加え論文報告した(Cancer Sci, 2020)。がん組織におけるPGの作用点と機序の解明は不明である。本研究ではPGの作用点を明確にするために、scRNA Seqデータと空間的転写産物(VISIUM)解析とを実施しdeconvolutionにより共局在細胞を特定しクロストーク遺伝子を同定し新しい局所免疫寛容の獲得機構を明らかにする。
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研究実績の概要 |
医師主導型治験によりPGを投与された乳がん症例の血液、腫瘍組織、健常組織、腋窩リンパ節組織を用いた。PG投与による免疫反応の変化を病理組織学的解析、マルチサイトカイン解析、免疫に関する包括的遺伝子発現解析を行った。その結果PGは既知のCCL2を標的とした抗腫瘍効果を示した。さらにその機序をシングルセルRNA-seqを用いて検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
医師主導型治験では、PG投与群はCD8免疫染色を施行したところ腫瘍組織ではCD8陽性細胞浸潤の割合は有意に上昇を認めた。RNA-sequenceではPG投与群でCD8、STAT1発現が上昇していた。マルチサイトカイン解析を施行するとPG投与量が増えることによりIL-6低下を認めていた。PGはCCL2阻害剤であることから、現在公開されているシングルセルRNAseqを用いてCCL2とIL-6の共局在する細胞について解析する。
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今後の研究の推進方策 |
医師主導型治験によりPGを投与された乳がん症例の腫瘍組織を用いRNA Seqでの包括的遺伝子発現解析、病理組織学的解析を行った。乳がん症例のVISIUM解析とシングルセルRNAseqを組み合わせ解析する予定である。
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