研究課題
基盤研究(C)
膵癌は、診断治療後の5年生存率は約9%と極めて低いことが知られている。この原因には、切除不能膵癌で高頻度に診断される他臓器への転移と転移膵癌と腫瘍微小環境の構築による抗癌剤抵抗性能の増強が挙げられる。これらの問題の解決のため、本申請研究では、転移膵癌に特有分子の同定とそれら分子による転移膵癌の抗癌剤抵抗性能獲得機序の解明、候補分子抑制と抗癌剤併用による膵癌モデル動物を用いた抗腫瘍効果の検証を明確にして、膵癌の完全治癒可能な治療法の確立に向けた基礎的知見を得ることを目的とし、得られた結果は、現在の切除不能膵癌に認められる転移膵癌の克服と延命効果の改善を担う新規治療法の開発の一助となり得る。