研究課題/領域番号 |
23K06703
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
|
研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
祖父尼 淳 東京医科大学, 医学部, 教授 (20384977)
|
研究分担者 |
永田 尚義 東京医科大学, 医学部, 准教授 (10562788)
糸井 隆夫 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (60338796)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2027年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | ヒト膵組織マイクロバイオーム / ショットガンメタゲノム解析 / 膵癌組織マイクロバイオーム / 口腔内マイクロバイオーム / 腸内細菌マイクロバイオーム / 膵癌発症メカニズム解明 |
研究開始時の研究の概要 |
予後不良な膵癌発症メカニズム解明を基盤とした早期発見と新規療法の開発は喫緊の課題である。我々は近年、膵癌患者に特異的な口腔内細菌種と腸内細菌種を見出し、それら菌種のうち5菌種がヨーロッパの膵がん患者にも特異的であった。しかしその菌種変動が癌発症の原因なのか、癌に伴う変化として検出されたのかは明らかにできていない。そこで今回、ヒトの膵癌組織中に口腔内・腸内細菌種変動を介した膵癌発症メカニズムを同定する研究を立案した。我々の仮説が立証されれば特定の菌種を用いた膵癌の新規診断法や膵癌の特異的菌種制御による治療法開発が期待でき、膵癌の早期発見や予後改善につながる。
|
研究実績の概要 |
これまでに試料採取から解析までの研究体制の構築を行なった。また、研究計画書を作成し、医学倫理審査委員会へ提出し、承認を得た。試料採取の対象となる被験者への説明・同意書を作成した。 研究課題1:多数例の膵疾患を含めた症例での唾液、糞便、膵組織から妥当性を検証すること。多施設共同研究を実施し、膵がん症例と非膵がんコントロールにおける唾液、糞便、膵組織(がん)の微生物叢解析を行う。唾液、糞便はショットガンメタゲノミクス、膵組織は16SとFISH解析(病理解析)を行い、研究課題2や以前の報告との妥当性の検証を行う。現在、その他疾患におけるコントロール症例に対し、試料を採取し、ショットガンシークエンス解析を行なっている。 研究課題2:ヒトの膵がん組織を用いて、口腔内・腸内菌種が膵がん発症にどのように関与しているか、その詳細を明らかにすること。外科的手術検体あるいは内視鏡技術(超音波内視鏡下あるいは内視鏡的逆行性胆管膵管造影下)を用いて膵がん症例、および非膵がん症例の検体採取を行う。次に、非膵がん症例と比較し、膵がん症例で特徴的に検出される菌種を組織検体に対するFISH法と16S rRNA解析を用いて証明する。その上で以前に我々が見出した菌種と同様かを検証する。次年度では、膵がん症例での試料採取を行い、ショットガンシークエンス解析を行なっていく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
試料採取から解析までの研究体制の構築が行われ、研究計画書を作成し、医学倫理審査委員会へ提出し、承認を得、試料採取の対象となる被験者への説明・同意書を作成している。すでに研究課題1:多数例の膵疾患を含めた症例での唾液、糞便、膵組織から妥当性を検証することに関しては、試料採取、解析が行われている状況である。今後、研究課題2:ヒトの膵がん組織を用いて、口腔内・腸内菌種が膵がん発症にどのように関与しているか、その詳細を明らかにすることについて研究を進めていく予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
研究計画の予定よりはやや遅れているが、今後、試料採取や解析をスピードアップし、研究を進めていく予定である。
|