研究課題/領域番号 |
23K06709
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立駒込病院(臨床研究室) |
研究代表者 |
土岐 典子 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立駒込病院(臨床研究室), 血液内科, 部長 (80762054)
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研究分担者 |
貞任 大地 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立駒込病院(臨床研究室), 臨床検査科, バイオインフォマティシャン (20868773)
大保木 啓介 公益財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医学研究センター, 副参事研究員 (80415108)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | HLA欠失血球 / NGS / HLAハプロ移植 / 染色体異常 / コピー数中立ヘテロ接合性喪失 |
研究開始時の研究の概要 |
造血器を含む腫瘍において、コピー数中立ヘテロ接合性喪失(CN-LOH: copy-neutral loss-of-heterozygosity)の検出を中心に研究する。染色体異常は細胞遺伝学的方法や蛍光プローブ等によって検出されるが、これらではCN-LOHのように2倍体でありながら片親性のアリルを2つ有する染色体変化を捉えることができない。現在、CN-LOH検出に染色体マイクロアレイ技術が研究として利用されているが、保険診療下の検査としては先天疾患に限られる。本研究では、近年臨床へ導入の進む次世代シークエンス(NGS)によって得られるデータから、CN-LOHを検出するアルゴリズムを確立する。
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研究実績の概要 |
1.迅速なHLAの解析を目的として、次世代シークエンサーを用いたHLAターゲットシークエンスによるHLA typing、HLAの欠失検出系を立ち上げることを目標にしていた。1年間で、この解析系を立ち上げることがほぼ出来た。ハプロ移植(HLA半合致移植)後の再発症例を検討していたが、1例ではあるが、白血病発症時、移植後、再発時で、上記系でHLAのタイピングをきちんと示し、再発時にHLA欠失を鮮明に証明することができた。 2.また、白血病細胞からDNA及びRNAを抽出し、白血病に高頻度に見られる遺伝子を次世代シーケンスを用いて解析することで遺伝子変異を同定することも同時に行っている。この遺伝子変異情報とHLA欠失の情報を組み合わせることで、白血病細胞のクローン変化も確認することも目標にしており、数例でクローン変化をきちんと証明することができた。 3.HLA欠失と、クローン変化を現在同時に解析し、経時的な変化についても詳細に検討している。 4.CN-LOHの判定にはNGSリードそれぞれが2コピーある染色体のどちらに由来するのかを決める必要がある。WESは外部委託により実施し、WESデータからSNP検出を行うと共に、リード深度から算出されるSNPアリル頻度とコピー数の2つの情報を参照することでCN-LOHの判定を行うことを目標にしている。HLA半合致移植後の再発症例で、上記解析を行うべき症例が2-3例おり、現在1,2の解析中であり、この解析が終了したところで、WESの解析を行うところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1例について、ハプロ移植後のHLA欠失について、NGS解析の手法を使用して、HLA欠失を証明することができた。今後も症例を重ねて、検討していく。
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今後の研究の推進方策 |
1例がきちんと結果を示す事ができた。ハプロ移植後の再発症例にターゲットをしぼることで、より効率良く解析を進められると考えられ、症例を丁寧に検討していく。
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