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比較的予後良好である残膵癌の遺伝子的特徴についての検討

研究課題

研究課題/領域番号 23K06711
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
研究機関筑波大学

研究代表者

土井 愛美  筑波大学, 附属病院, 病院助教 (30771654)

研究分担者 小田 竜也  筑波大学, 医学医療系, 教授 (20282353)
古屋 欽司  筑波大学, 医学医療系, 講師 (20867915)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
キーワード長期経過観察 / 残膵再発 / 統計学的処理 / 残膵癌 / 遺伝子変異
研究開始時の研究の概要

本研究では、膵癌に対して根治切除を施行後、再度残膵に腫瘍が発生した群に対し、初発、2回目に発生した膵癌それぞれにおける遺伝学的変化を、凍結組織検体からがん遺伝子パネルを用いて網羅的に解析し、その遺伝子変異を解明する。
臨床的には区別することが難しい残膵癌の状態も、初発の遺伝子変異と比較し区別することで、真に残膵再発というべき状態の患者のみを抽出する。さらにそれら膵癌術後残膵腫瘍発生群の分子遺伝学的背景を検討し、臨床学的な性質との関連性を解明することで、今後治療戦略を最適化していくための情報とする。

研究実績の概要

膵癌は、病理診断で比較的早期の癌でも根治切除後に高率な再発を認めるが、一部の患者では切除後に10年以上の長期生存例も存在することがわかっており、その生物学的振る舞いの差が治療前の病期診断に必ずしも一致しない。
現在、根治切除後の膵癌の生命予後を規定する因子として一般的に知られているものは、術前のC A19-9の値や術後化学療法の導入時期などである。臨床的には、残膵や肺の転移巣では切除により予後の延長が認められる一方で、肝転移や播種では、多発することも多く、転移後の予後期間も極めて短いことを経験してきた。さらに、10年以上無再発で経過し突如として残膵に腫瘍を生じることがあり、再発形式として残膵に再発する症例では、後方視的に予後が非常に良好であったり、極めてSlow golowingである可能性があると考えられた。このため、当研究では、再発形式の違いによる予後の差を統計学的に示す必要があると考えた。2023年度はこの統計学的な情報を収集することを中心に研究を進めた。残膵に再発する症例は他再発形式に比較して症例数が圧倒的に少なく、統計学的な有意差をつけることが困難であることがわかった。また、5年以上の長期予後が得られている場合、経過観察が終了されており、実際にはその後に膵癌の再発をきたしていても不明として扱われている可能性も考えられた。昨年度は実際に術後10年で残膵に再発を認めた患者が1名いた。息の長い外来経過観察を行うことで、これらの希少な再発形式の患者を洗いだすことが必要であると判断している。
分子異常の観点では、特定の遺伝子変異を持つ患者が、良好な予後であったり、薬物療法への反応性が良いことが示唆されている。希少性のある予後良好である群を特出することで、特徴的な変異を特定できるのではないかと考えているが、症例数が少ないため、解析するために症例を蓄積する必要性がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

残膵再発群の数が少なく、また経過観察期間を終了している患者の数も多いため、統計学的な処理が困難となっている。

今後の研究の推進方策

他再発形式の患者や、その他の予後良好な群との比較や、それらの群の遺伝子解析を並行して施行することを検討する。
また、腫瘍部を精密に評価するために、当科で施行している病理組織学的解析ソフトとのコラボレーションで遺伝子解析の方をスムーズに行えるように工夫していく。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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