研究課題/領域番号 |
23K06725
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
関口 久美子 日本医科大学, 医学部, 助教 (80714550)
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研究分担者 |
松田 明久 日本医科大学, 医学部, 准教授 (00366741)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 循環DNA / 局所進行直腸癌 / TNT療法 / 治療効果予測 / 直腸癌 / 術前治療 |
研究開始時の研究の概要 |
局所進行直腸癌は,高い局所再発・遠隔再発率により予後不良である。海外では術前 放射線化学療法が標準治療であるが,予後の改善は得られていない。一方,根治手術である直腸間膜全切除後は,排便障害などQOL低下を来すのも問題である。近年,術前放射線化学療法と全身化学療法を術前に行うTNT療法による予後改善が期待されている。しかし,TNT療法の治療効果・予後予測に有用なバイオマーカーは存在していない。Liquid biopsy技術を用いた血中長・短鎖循環DNA解析が有効な代替マーカーとなることを我々は報告しており,本研究では,TNT療法における血中長・短鎖循環DNA解析の治療効果・予後予測能を検証する。
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研究実績の概要 |
局所進行直腸癌に対する新規治療戦略である化学放射線療法と全身化学療法を術前に行うTNT(Total neoadjuvant therapy)療法は,近年の臨床試験にて長期予後を改善すること,有効例に対しては,非手術療法(NOM: non-operative management)が選択され,約50%の症例で長期的に肛門温存が可能であることが示され注目を集めている。しかし,TNT療法の治療効果予測における有効なバイオマーカーの開発は不十分である。Liquid biopsyのGolden standardは,腫瘍組織を用いた次世代シーケンサー解析により同定した変異遺伝子の血中での検出(circulating tumor DNA:ctDNA)であるが,高コストがその臨床応用への妨げとなっている。血中にはアポトーシスあるいはネクローシスを起こした細胞から流出する循環DNAが存在しており,180bp未満の短鎖循環DNA(short-fragment)は正常細胞のアポトーシス由来であり,300bp以上の長鎖循環DNA(long-fragment)は主に腫瘍細胞のネクローシス由来であることが分かっている。そこで,我々は局所進行直腸癌手術症例を対象に血中cell-free (cf) DNA量およびlong/short-fragment DNA比(L/S比)の術前治療の効果予測因子としての意義を検討している。治療前後の比較では,術前化学療法(NAC)に比べ,TNTではより高い殺細胞効果を反映してcf DNA量はより増加していた。しかし,LS比は,NACに比べTNTでより低値を示した。本結果は,TNTのNACに比べたより高い治療効果を反映していると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
pilot研究では有望な結果が得られているが,十分な統計学的検出力を有するサンプルサイズの集積がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
症例数の集積とともに,TNT療法における病理学的完全奏功(pathological CR)症例の予測,および,治療終了後のみならずpCRのより早期の予測が可能であるか検討を行う。また,近年注目されている腸内細菌の観点からもTNTの治療効果予測に関しても併せて検討を行う予定である。
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