研究課題/領域番号 |
23K06731
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
山口 壹範 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 研究員 (80373215)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | NK / がん免疫療法 / マウスモデル / natural killer cells |
研究開始時の研究の概要 |
近年臨床導入されたT細胞を用いたがん免疫療法は高い治療効果を示す一方で課題(長期の準備期間、高額の費用、患者免疫系への侵襲など)も明らかになってきた。これらの克服のため、T細胞に替わり、どの患者にも共通に使えるNK細胞を用いた治療法が考案されているが 充分な抗腫瘍効果が得られず未だ治療法として確立していない。本研究では、申請者が独自に樹立したマウスNK細胞を用いてがん免疫療法のマウスモデル系を作製し、がん免疫療法の治療効果向上に向けた基礎検討を進める。
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研究実績の概要 |
独自に樹立したマウスNK細胞株に関して解析を進め、以下の結果を得た。 1)腹腔に移植/定着したマウス腫瘍細胞に対して、腹腔に投与したNK細胞が増殖抑制効果を示すことが確認された。 2)NK細胞株に強制発現させると、in vitroでの細胞障害活性を上昇させ、また、マウス腹腔に移植した際の生存率を向上させる遺伝子を特定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本課題は、がん免疫療法のエフェクター細胞として用いるNK細胞を改変し、移植後の生体内での生存率および腫瘍への浸潤能を高めることで、抗腫瘍効果を強化することにある。初年度でマウス腹腔内での生存率を向上させる遺伝子を特定することができ、研究手法や研究材料を含め、研究課題へのアプローチが妥当であることが示されたと考えている。また、今後はこの同定した遺伝子を足がかりに、生存率向上のメカニズム解明など、更なる生存率向上を目指した研究を展開できるものと期待している。
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今後の研究の推進方策 |
腹腔内でのNK細胞の生存率向上という結果が得られた一方で、末梢血での生存率向上と皮下腫瘍への浸潤に関しては、予備検討において成果が得られていない。尾静注後のNK細胞の生存率に問題があるのか、肺や肝臓などにトラップされることが問題なのか、マウス体内での分布をより詳しく解析し、明らかにする予定である。
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