補体受容体C3ARが膵癌の腫瘍免疫に及ぼす影響の検証と治療応用

• 研究課題/領域番号: 23K06769
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
• 研究機関: 福島県立医科大学
• 研究代表者: 鈴木 玲 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (80590546)
• 研究期間 (年度): 2023-04-01 – 2027-03-31
• 研究課題ステータス: 交付 (2023年度)
• 配分額: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円); 2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円); 2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
• キーワード: 膵癌 / 腫瘍免疫 / 補体系 / 免疫回避機構

研究開始時の研究の概要

ICIは腫瘍に対する免疫反応（抗腫瘍免疫応答）を活性化させ、多くのがんで治療効果を発揮している。一方、膵癌組織中には免疫抑制細胞が多くICIによる抗腫瘍免疫応答が十分に活性化されない。従って、免疫抑制細胞の機能抑制によりICIの耐性を克服できる可能性がある。我々は細胞実験で免疫抑制細胞の機能が補体C3a受容体（C3AR）阻害薬で抑制できる事を明らかにした。本研究は、これが実際にC3ARを介する作用であることを知るために、膵癌マウスモデルを用いてC3AR発現が抗腫瘍免疫応答に与える影響を検証する。また、同時にC3AR阻害薬によるICIの効果増強作用の有無を明らかにする事を目的とする。

研究実績の概要

令和5年度はC3ARノックアウトマウス凍結胚を海外ベンダーで購入し、個体復元・検疫後に同年12月に当施設へ搬入された。現在必要な個体数を確保すると共に予備的実験を開始している。

現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

海外ベンダーからノックアウトマウスを購入したため準備に時間を要したが、現在必要な個体数が揃いつつある。今後は計画通りに実験を進める予定である。

今後の研究の推進方策

C3ARノックアウトマウス及びワイルドタイプマウスに対してがん細胞を皮下移植し、C3AR発現が腫瘍増殖に与える影響を検討する、また、腫瘍組織内への免疫細胞浸潤を定量化し、C3AR発現の有無と腫瘍免疫の関連について検討する予定である。