研究課題/領域番号 |
23K06772
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
大澤 英之 自治医科大学, 医学部, 准教授 (60458271)
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研究分担者 |
北山 丈二 自治医科大学, 医学部, 教授 (20251308)
齋藤 晶 自治医科大学, 医学部, 非常勤講師 (20721608)
宮戸 秀世 自治医科大学, 医学部, 准教授 (90813163)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 膵癌 / マイクロRNA / エクソソーム / 腹膜播種 / 核酸医薬 / 細胞外小胞 |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌は予後の悪い難治癌の一つであり、なかでも腹膜播種をきたした膵癌の予後は極めて悪く平均生存期間は数ヶ月に留まるのが現状である。我々は、胃癌腹膜播種症例の腹腔内エクソソームにおいてmiR-29 family が著明に減少していることを報告し、miR-29b を腹腔内に補充することで腹膜の線維化が抑制され、腹膜播種の進展も抑制されるという知見を見出した。本研究では、胃癌と同様に腹膜播種の有無で予後が大きく左右される膵癌を対象に、腹腔内へのmiRNA 補充療法の有効性を検証し、さらにエクソソームを利用して腫瘍選択的に薬剤を送達させる手法を加えて、腹膜播種に対する新規治療を開発することを目指す。
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研究実績の概要 |
膵癌は予後の悪い難治癌の一つであり、なかでも腹膜播種をきたした膵癌の予後は極めて悪く平均生存期間は数ヶ月に留まるのが現状である。我々は、胃癌腹膜播種症例の腹腔内エクソソームにおいてmiR-29 familyが著明に減少していることを報告し、miR-29bを腹腔内に補充することで腹膜の線維化が抑制され、腹膜播種の進展も抑制されるという知見を見出した。本研究では、胃癌と同様に腹膜播種の有無で予後が大きく左右される膵癌を対象に、腹腔内へのmiRNA補充療法の有効性を検証し、さらにエクソソームを利用して腫瘍選択的に薬剤を送達させる手法を加えて、腹膜播種に対する新規治療を開発することを目指している。 まず、腹膜播種を形成するマウス膵癌細胞株PAN02の同所性移植を繰り返すことによって腹腔内投与後2週間程度でヒトに酷似した播種結節を形成するPAN02Pを樹立した。この実験系にmiR-29b発現AAVを投与することで治療効果を検討した。手術後の予防治療を想定してPAN02PとmiR-29b-AAVを同時投与して腹膜播種の形成状況を評価したところ、AAV-miR-29b投与群では有意な腹膜播種抑制効果が得られた。この実験では腹膜中皮細胞に指向性を持つAAV血清型を選択していることから、作用機序を検討するために腹膜中皮細胞での遺伝子発現を網羅的に解析したところ、細胞外基質や接着に関連した遺伝子群の変化がみられた。また、特定の表面抗原を骨髄由来系幹細胞に発現させ、そこから分泌されるエクソソームの解析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究で明らかにしようとする最初の項目として、miRNA発現アデノ随伴ウイルスベクターによる膵癌腹膜播種の抑制を挙げた。この項目については想定した進捗状況を達成しており、概ね順調に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は癌細胞に指向性を持つAAV-miRNA発現AAVベクターの作製や、エクソソームを介した腫瘍選択的薬剤送達法を確立させることを目指して研究を継続していく方針である。
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