研究課題
基盤研究(C)
CDKL5の機能喪失は、乳児期発症の難治てんかんと著しい精神運動発達遅滞を特徴とする発達性てんかん性脳症を来す。効果的治療法はない。これまで私はCdkl5 ノックアウト (KO) マウスを作製し、情動・記憶 の異常、脳の興奮性の異常、海馬シナプスの異常などを同定した。しかしCDKL5によるリン酸化の喪失がどのようなシグナル伝達と脳神経回路活動の異常を介し、乳児期よりてんかんと精神運動発達遅滞を生じるか、その機序は未だ不明である。本研究は、CDKL5機能喪失による難治てんかんと精神運動発達遅滞の基盤にある、タンパク質リン酸化と脳神経回路活動の異常の機序と治療標的の同定を目的とする。