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電位依存性Naチャネルα2サブユニットを発現するマウス大脳皮質神経細胞の解析

研究課題

研究課題/領域番号 23K06830
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分51030:病態神経科学関連
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

山形 哲司  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (00338766)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード電位依存性ナトリウムチャネル / Nav1.2 / Scn2a / Cre-ERt2 / 電位依存性Naチャネル / SCN2A / 大脳皮質 / 興奮性神経細胞
研究開始時の研究の概要

電位依存性ナトリウムチャネルα2サブユニットをコードするSCN2A遺伝子の変異は、自閉スペクトラム症、知的障害、てんかん、統合失調症など広範囲な神経疾患を引き起こすことが知られている。現時点では、SCN2Aの変異による疾患の発症機序を説明する神経回路は特定されておらず、その機序を理解するためには、SCN2Aを発現する神経とその神経接続を明らかにすることが重要であると考える。本研究では、Scn2a-Creノックインマウスにより、Cre組み換え酵素と蛍光レポーター遺伝子を組み合わせた細胞標識と逆行性色素を用いることでNav1.2を発現する神経細胞とそれが構成する神経回路を分析する。

研究実績の概要

電位依存性ナトリウムチャネルα2サブユニット(Nav1.2)をコードするSCN2A遺伝子の変異は、自閉スペクトラム症、知的障害、てんかん、統合失調症など広範囲な神経疾患を引き起こすことが知られている。現時点では、SCN2Aの変異による疾患の発症機序を説明する神経回路は特定されておらず、その機序を理解するためには、SCN2Aを発現する神経とその神経接続を明らかにすることが重要であると考える。本研究は、Scn2a-CreノックインマウスでのCre組み換え酵素(Cre)と蛍光レポーター遺伝子を組み合わせた細胞標識と逆行性色素による標識でNav1.2を発現する神経細胞とそれが構成する神経回路を分析することを目的とする。
本年度は、マウス脳内でScn2aの発現を検出するために作製したScn2a遺伝子の3’-UTRにIRES配列とCre-ERt2遺伝子を組み込んだマウス(Scn2a-IRES-Cre)の評価を行った。Nav1.2発現細胞において、Creが機能することをScn2a-IRES-CreマウスとRosa26遺伝子座にtdTomato蛍光タンパク遺伝子組み込んだマウスを交配して確認した。このマウス脳内ではScn2aと共発現するタモキシフェン誘導型CreによってtdTomato蛍光タンパクでNav1.2発現細胞が標識された。4週齢でCreを作用させたマウスでは、tdTomatoが嗅球、大脳皮質、海馬、線条体の一部の細胞と小脳の顆粒細胞で発現していたが、視床、延髄ではその発現細胞が観察されなかった。この結果において、tdTomato陽性細胞分布は、既知のNav1.2の発現と矛盾しなかったが、、4週齢のScn2a-IRES-Creマウスでは、、Creの組み換え反応によって十分にNav1.2の発現が検出されなかった可能性がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

C57BL/6N受精卵からCRISPR/Cas9を使用して、Cre遺伝子を組み込んだファウンダーマウスの作出後、1世代目のScn2a-IRES-CreERt2マウスを得るために予定よりも時間が必要であった。また、タモキシフェン誘導型Creによるマウス脳内でのNav1.2発現細胞の標識は可能になったが、タモキシフェン投与時期を検討する必要性が生じた。

今後の研究の推進方策

本研究では、4週齢のマウスの解析において、tdTomato陽性で示されるScn2a発現細胞が既知のNav1.2の分布に対してかなり限定的でことが示された。Liao et al., Brain (2010) の研究では大脳皮質と海馬の神経細胞でのNav1.2発現は、生後8日の方が30日より多いことが示されており、今回の結果はNav1.2の発現が、4週齢の時点で低下していることを反映した可能性がある。今後は、タモキシフェンを生後15日以前に作用させたマウスで解析を行い、当初計画どおり免疫染色とScn1a-GFPマウスを組み合わせた解析を実施する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Scn1a-GFP transgenic mouse revealed Nav1.1 expression in neocortical pyramidal tract projection neurons2023

    • 著者名/発表者名
      Yamagata Tetsushi、Ogiwara Ikuo、Tatsukawa Tetsuya、Suzuki Toshimitsu、Otsuka Yuka、Imaeda Nao、Mazaki Emi、Inoue Ikuyo、Tokonami Natsuko、Hibi Yurina、Itohara Shigeyoshi、Yamakawa Kazuhiro
    • 雑誌名

      eLife

      巻: 12

    • DOI

      10.7554/elife.87495

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Detailed distribution analysis of epilepsy/neurodevelopmental disorder proteins Nav1.1 and Nav1.22023

    • 著者名/発表者名
      山形哲司
    • 学会等名
      人類遺伝学会第68回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] Scn1aレポーターマウスは重症てんかんにおける突然死発症神経回路を提示する

    • URL

      https://www.nagoya-cu.ac.jp/media/202306011000press.pdf

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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