研究課題/領域番号 |
23K06853
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
三浦 史郎 愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (00441650)
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研究分担者 |
柴田 弘紀 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (80315093)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 網膜色素変性症 / 先天性白内障 / 筋萎縮症 / 痙性対麻痺 / RDH11 / PAX6 / 遺伝性疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
白内障や網膜色素変性症といった眼科的疾患と痙性対麻痺やミオパチーといった内科的疾患を同時に患っている患者は少なくないと思われるが、実臨床では別々の疾患として眼科や内科・小児科に通院されているケースが多いと推測される。研究代表者は眼症状と神経筋症状が単一の遺伝的原因で生じていると考えられる2家系を見出した。1家系目は若年発症の網膜色素変性症、精神発達遅滞、側弯症を伴う筋萎縮症家系であるが、遺伝性筋疾患や遺伝性ニューロパチーの既知責任遺伝子に変異を認めず、2家系目は先天性白内障を伴う痙性対麻痺家系である。本研究では、各疾患の臨床像および責任遺伝子変異を明らかにする。
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研究実績の概要 |
【家系1:若年発症の網膜色素変性症、精神発達遅滞、側弯症を伴う筋萎縮症家系】 ・臨床像の解析においては、罹患者に共通して、筋力低下・筋萎縮は近位筋優位で、傍脊柱筋に最も強かった。下肢CTでは近位屈筋優位に筋萎縮と脂肪置換を認めた。筋生検ではタイプ1線維が優位であった。針筋電図ではどちらかというと筋原性よりも神経原性の可能性が高いと考えた。また、関連は不明であるが、CT画像を施行した全例で仙骨嚢腫が認められた。 ・発症者DNAを用いてwhole genome sequencingを行い、遺伝性ミオパチー、遺伝性筋ジストロフィー、遺伝性ニューロパチー、遺伝性筋萎縮性側索硬化症といった筋萎縮をきたす疾患の既知責任遺伝子セットについて疾患責任遺伝子変異を探索したがみつからなかったため、網膜色素変性症の疾患責任遺伝子セットについて調べたところ、RDH11遺伝子exon 4に新規ナンセンス変異(NM_001252650: c.405 G >T [p.Tyr135X])をホモ接合で認めた。また非発症の母親が当該変異をヘテロ接合で持つことを確認した。現時点ではRDH11遺伝子が本疾患の責任遺伝子であると疑っている。 【家系2:先天性白内障を伴う痙性対麻痺家系】 ・発症者DNAを用いてwhole exome sequencingを行い、遺伝性脊髄小脳変性症、遺伝性痙性対麻痺の既知責任遺伝子について疾患責任遺伝子変異を探索したがみつからなかった。次いで、先天性白内障の疾患責任遺伝子について調べたところ、PAX6遺伝子exon 3に新規ミスセンス変異(NM_001310159, c.76C>T: p.R26W)をヘテロ接合で認めた。当該変異は家系内罹患者のみがヘテロ接合でもっていることを確認した。現時点ではPAX6遺伝子が本疾患の責任遺伝子であると疑っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定から逸脱していない。
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今後の研究の推進方策 |
【家系1:若年発症の網膜色素変性症、精神発達遅滞、側弯症を伴う筋萎縮症家系】 患者の筋肉から抽出したRNAを用い、RNA-Seqによる疾患発現に重要な遺伝子群・パスウェイ同定をまずは試みる。並行して、マウスC2C12細胞(筋肉系cell line)を用いてsiRNAによるRDH11遺伝子のノックダウン実験を行う。 【家系2:先天性白内障を伴う痙性対麻痺家系】 今回みつけた変異がPAXドメイン内に位置するため、ルシフェラーゼアッセイを用いてDNA結合能への影響を評価する。また、患者血液から抽出したRNAを用い、RNA-Seqによる疾患発現に重要な遺伝子群・パスウェイ同定を試みる。また当該変異を培養細胞に導入しRNA-seqを行うことで、遺伝子発現変化を検討する。
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