研究課題/領域番号 |
23K06859
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
吉村 知穂 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (10648166)
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研究分担者 |
前林 憲誠 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (10595317)
山田 恒 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (20464646)
本山 美久仁 兵庫医科大学, 医学部, 博士研究員 (20873615)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | グルテン不耐症 / 摂食障害 / 回避・制限性食物摂取症 / 神経性やせ症 / グルテン感受性 / グルテンフリー食 / グルテンフリー / 抗グリアジン抗体 |
研究開始時の研究の概要 |
回避・制限性食物摂取症は、摂食障害の一つであり、食事摂取により嫌悪する結果が起きることへの懸念などから食事摂取を制限し、低体重や栄養不良を来たす疾患である。患者の約7割は、食事摂取により起こる腹痛、嘔気、腹部不快感などの消化器症状への不安があると報告されている。本研究課題では、グルテン感受性と回避・制限性食物摂取症患者との関連性を、グルテン感受性の血清学的マーカーである抗グリアジン抗体等を用いて調べるとともに、グルテン感受性を有する回避・制限性食物摂取症患者に対するグルテンフリー食の治療有効性を明らかにする。
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研究実績の概要 |
摂食障害は低体重になると消化管活動の低下により便秘が起こることが多いが、時には下剤乱用などを行なっていないのに下痢を訴える患者が存在する。2023年度はそのような患者の免疫学的グルテン感受性について検討するため予備的調査を行った。兵庫医科大学病院に通院/入院中の摂食障害患者18名と、年齢と性別をマッチさせた身体疾患、精神疾患のない健常対照群43名を対象とした。下剤乱用がある者は除外した。血液を採取し、ELISA法にて抗グリアジンIgG抗体などのグルテン関連抗体を測定し、精神症状、身体症状を問診および自己記入式質問紙について評価した。低体重の摂食障害患者においては、下痢があると、免疫学的グルテン感受性が85.7%と非常に高く、ロジスティック回帰分析の結果からも、下痢と免疫学的グルテン感受性の関連が示唆された。病態生理を考えると低栄養状態では便秘が起こりやすいが、下痢をしている場合には、グルテン不耐症を検討する必要があると考えられた。免疫学的グルテン感受性がある摂食障害患者は、健常群より有意に精神的QOLが低く、身体症状が多く、抑うつ、不安症状が強いことが示されたが、免疫学的グルテン感受性がない群との有意差はなかった。これらを第119回日本精神神経学会学術総会で発表した。さらに詳細な解析を行い2024年の35th CINP world congressにて発表予定である。また、免疫学的グルテン感受性が判明した神経性やせ症の2名は、外来加療でグルテンフリー食を導入したところ、明らかな体重増加を認めた。今後、摂食障害の症例数を増やして解析を進めると同時に、免疫学的グルテン感受性を有する摂食障害患者に対するグルテンフリー食の治療可能性についても調査を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
摂食障害患者の検体収集は概ね予定どおり集まっており、抗体の測定や解析も行えている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に行った免疫学的グルテン感受性について検討するための予備的調査では、対象に下痢がある患者が多く含まれており、これらの結果は選択バイアスの影響の可能性があるため、今後症例数を増やしての検討を行う予定である。摂食障害の症例数を増やして解析を進めると同時に、免疫学的グルテン感受性を有する摂食障害患者に対するグルテンフリー食の治療可能性についても調査を行う予定である。
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