研究課題/領域番号 |
23K06884
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 朗 浜松医科大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師 (70470193)
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研究分担者 |
前川 真人 浜松医科大学, 医学部, 特命研究教授 (20190291)
平野 賢一 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任教授(常勤) (30332737)
山下 計太 浜松医科大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師 (40868543)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 中性脂肪蓄積心筋血管症 / TGCV / 脂肪酸代謝 / 臨床検査 / 蛍光ラベル脂肪酸プローブ / スクリーニング検査 / 末梢血検査 / 末梢血スクリーニング検査 |
研究開始時の研究の概要 |
中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)は心筋と冠動脈への中性脂肪(TG)の蓄積により重症心不全や冠動脈疾患を呈する新規の難病であるが、診断と治療に繋げるための、簡便・迅速な検体検査方法が開発されていないのが現状である。スクリーニング的に末梢血を用いた臨床検査が可能になれば、未治療のまま潜在している多くのTGCV患者を拾い上げ、適切な治療に結びつけることができると期待される。そこで本研究においては、我々が開発した蛍光ラベル脂肪酸プローブを用いて、末梢血中の白血球を検査対象とした、TGCVに対する簡便・迅速な臨床検査方法および測定機器の開発を行い、TGCV疾患特異性の高い臨床検査項目を確立する。
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研究実績の概要 |
中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)は心筋と冠動脈への中性脂肪の蓄積により重症心不全や冠動脈疾患を呈する新規の難病である。TGCVの診断には心筋シンチグラフィーが使用でき、また治療法も開発されてきている。しかしながら、その診断と治療に繋げるための検体検査方法が開発されていない。スクリーニング的に末梢血を用いた臨床検査が可能になれば、未治療のまま潜在している多くのTGCV患者を、適切な治療に結びつけることができると期待される。そこで本研究においては、我々が開発した蛍光ラベル脂肪酸プローブを用いて、末梢血中の白血球を検査対象としたTGCVに対する簡便・迅速な臨床検査方法および測定機器の開発を行い、TGCV疾患特異性の高い臨床検査項目を確立することを目的としている。 本研究の初年度においては、蛍光ラべル脂肪酸プローブを将来的に試薬として量産することも念頭に置きつつ、 外注での合成環境を構築すべく、受託可能な企業を探索した。しかしながら今現在において、実施可能な規模や金額で受託してくれる企業を見つけることができていない。そのため、当初はゼロから合成を受託してくれる企業の探索を試みていた方針を転換し、BMIPPシンチの製造企業である日本メジフィジックス社にBMIPPの基本骨格の物質の提供をお願いし、そこに蛍光物質を付加する工程のみを外注企業あるいは共同研究機関において実施する方法に変更することとした。現在、日本メジフィジックス社に対して、BMIPPの基本骨格の物質の提供が可能かどうか照会しており、社内で検討をいただいているところである。これが進捗すれば、小規模ロットではあるが蛍光ラべル脂肪酸プローブが入手できることになり、基本的な実験を開始することが可能となるほか、測定機器の開発フェーズに向け、共同開発企業の探索に弾みがつくと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度において、蛍光脂肪酸プローブの完全な外注による合成と、試薬として大量生産を見越した環境の構築を目指していたものの、実施可能な規模や金額で受注してくれる外注企業を見つけることができていない。外注企業とは共同研究体制で開発を進めていくことを希望していたが、こちらの提案に賛同してくれる企業を発掘することに遅れが生じている。 ある程度の基礎的な検討が行うことができれば、その結果をもって、合成を請け負うことのできる企業とも交渉することができると考えているため、現在、そのために必要な小規模ロットの蛍光脂肪酸プローブを合成する方向で進めるべく急いでいる。
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今後の研究の推進方策 |
小規模ロットの蛍光脂肪酸プローブの合成を急いでいる。BMIPPシンチグラフィーの試薬メーカである 日本メジフィジックス社に対して協力を申請しており、蛍光脂肪酸プローブの基本骨格となる物資の提供をお願いしている。この蛍光脂肪酸プローブの基本骨格に、外注あるいは共同研究施設において、蛍光物質を付加することで、目的の蛍光脂肪酸プローブが得られる。これを用いて基本的な検討を実施する予定である。試薬として蛍光脂肪酸プローブの生産を請け負ってくれる企業の探索は、引き続き行なっていく。 2年目である本年においては、試薬としての蛍光脂肪酸プローブ合成環境の構築に加えて、検査機器の開発に向けても進めていきたいと考えている。
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