研究課題
基盤研究(C)
漢方薬の薬理作用は,主に臨床上の経験則に基づくものが多く,その作用を担う活性成分やその成分が¥相互作用する標的分子に関する情報は乏しく,このことが漢方薬の本質管理や新たな適用拡大を考える上での障害となっている.我々は,五苓散の薬理作用には標的分子としてAQP類が重要であることを見出してきた.そこで,本研究では,五苓散によるAQP機能阻害および発現調節に関わる成分を同定し,その体内動態を明確にするとともに,その成分とAQPとの相互作用の特徴を明確にすることで,薬物動態・薬力学相関に基づく,新たな科学情報の提唱を目指す.