研究課題/領域番号 |
23K06939
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立神経病院(臨床研究室) |
研究代表者 |
漆葉 章典 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立神経病院(臨床研究室), 脳神経内科, 医師 (70635078)
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研究分担者 |
森島 亮 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立神経病院(臨床研究室), 脳神経内科, 医師 (10897135)
鈴木 重明 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (50276242)
清水 俊夫 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立神経病院(臨床研究室), 脳神経内科, 医師 (50466207)
太田 怜子 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立神経病院(臨床研究室), 脳神経内科, 医師 (60936318)
小森 隆司 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立神経病院(臨床研究室), 検査科, 医師 (90205526)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 小径線維ニューロパチー / 末梢神経 / 神経病理 |
研究開始時の研究の概要 |
小径線維ニューロパチーは末梢神経の小径線維の障害により神経障害性疼痛や自律神経障害を呈する疾患である。重篤な場合は異常感覚・疼痛によって患者の生活の質が大きく損なわれる。臨床所見のみに基づく診断は困難であり、適切な治療につながっていないケースが存在するのではないかと懸念される。皮膚生検による表皮内神経線維密度測定が診断の国際標準となってきているが、現状では臨床現場に普及しておらず、本邦でも診断システムは十分整備されていない。本プロジェクトで小径線維ニューロパチーの病理診断系を立ち上げ、患者データベースを構築して臨床像を明らかにし、さらに病態解明につなげていく。
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研究実績の概要 |
今年度は主に本研究の根幹をなす小径線維ニューロパチー病理診断系の確立に取り組んだ。本病理解析の専門家で本研究協力者の活動拠点である独・シャリテ医科大学神経病理学を訪れ、実務担当技師から細部にわたり技術指導を受けた。研究代表者がかつて身につけた方法からいくつかのチップスが加わるなど方法が改良されており、技術向上、経験知の共有につながった。一方、既存保存検体をもとにセットアップを進めている中、使用試薬の一部が販売中止することが判明し、再セットアップを要することになった。そのため想定よりも時間を要した。 病理診断系のセットアップと並行して、診療録をもとに候補症例の抽出にあたった。今後はまず少数例からこの病理診断系が問題なく機能することを慎重に確認しながら、被験者のエントリーから臨床データ収集、電気生理データ収集・解析、血液検体の保存・解析、皮膚生検および生検後の検体処理、染色、評価への一連の流れを着実に進められるように院内体制を整備していく。こうした整備ができれば、その後、リストアップした院内候補症例を中心に患者に参加協力を依頼し、症例数を増やして解析を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
一部試薬の販売中止が判明し、病理診断系の手順に再セットアップを要したため、予想よりも時間を要した。具体的には免疫組織化学染色に用いる予定であった一次抗体試薬であるが、本検査では各生検検体の染色のやり直しが基本的にできないため、より慎重なプロトコール作成が求められる。特に過染色が陥りやすい失敗であるとされ、一次抗体の変更により発色に関する過程などプロトコールの細部の見直しを要した。この病理診断系の確立は本研究の根幹をなすため、入念に進めたいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
少数例から解析を進め、病理診断系が問題なく機能することを慎重に確認し、さらに被験者のエントリーから臨床データ収集、電気生理データ収集・解析、血液検体の保存・解析、皮膚生検および生検後の検体処理、染色、評価までの一連の流れを着実に進められる院内体制を整備する。このセットアップができれば、その後、すでに抽出されている候補症例を中心に対象候補患者に参加協力を依頼していき、症例数を増やして解析を進めていく。
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